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流通・飲食中食・惣菜サラダクラブ 新谷昭人社長 パッケージサラダ 原料高騰も価値に脚光

サラダクラブ 新谷昭人社長 パッケージサラダ 原料高騰も価値に脚光

サラダクラブでは2月、新谷昭人氏が新社長に就任した。

昨年後半からパッケージサラダを取り巻く動きは大きく変化している。気候変動による葉物野菜の生育不良や生産コストの上昇により相場は高騰。昨秋以降、需給はタイトな状況が続き、3月には20品で値上げを実施した。

秋冬の主要産地の早取りの影響からキャベツの不足と高騰が続いており、相場高騰分による価格改定の期間を当初発表の4月末までから5月末までに延長するなどの対応を迫られた。その一方、消費者から利便性が評価され、新たな価値が受け入れられたパッケージサラダ。新谷社長に取り組みについて聞いた。

   ◇   ◇

――社長就任にあたってのお気持ちは。

新谷 これまでは会社の販売だけを受け持っていればよかった。現在は業界全体を見なければいけないことに大きな責任を感じている。業界を元気にすることがパッケージサラダのリーディングカンパニーの役目。お客様からも選ばれ続ける企業でなければならない。

同時に当社には日本の農業を応援する使命がある。昨今、日本の農家はコスト高で収益性が悪化しており、先細りが懸念されている。生産者を取り巻く環境は厳しさを増しているが、良いパッケージサラダを製造するには原料となる野菜の品質が良いことが前提条件。高品位な野菜を調達するには生産者との連携を一層強固なものにしなければならない。

――現在進めている取り組みは。

新谷 キユーピーグループが推進する「サラダファースト」のもと、日本人の野菜摂取量を増やし、人々の健康に貢献する企業になることを目指している。「チェンジ&チャレンジ」というスローガンを掲げ、取り組みを進めているところだ。「チェンジ」は商習慣を変えること、例えば原材料や資材などの調達方法や、様々な技術革新、物流面での改善策などを講じている。お客様に価値を感じていただける売り方をすることも重要だ。

「チャレンジ」では新しい領域への挑戦を続ける。既存の市場を拡大させることは重要だが、それだけでなく新たな市場を創出しなければならない。素材の世界を広げること、パッケージサラダの新たな領域に挑戦したい。新たな取り組みを進める中で社内の変化も感じている。より「ワンチーム」を意識するようになった。売りやすい方法や顧客のニーズなどを全員がそれぞれの立場で考えている。また生産者がどのような状況かを社内の全員が真剣に考えている。

――原料相場の上昇にも悩まされた。

新谷 想定外となる相場高騰で24年度業績は若干の減益となった。売上高は前年比7.5%増の284億円。販売店が増え、新商品も順調だったが、終盤の11月に急激な野菜相場高騰の影響を受けたことが減益要因だった。原料相場は荒れ模様で、12月にはレタス製品を休売。その後も容量減のほか、発注制限もかけたが需要は増え続けた。3月からは初の値上げを実施しているが、購入量が落ちていないことに驚いている。

現在も原料の確保に苦しんでおり、先行きは不透明だ。厳しい局面は続くが、小売や消費者のお客様にコストアップによる値上げを理解していただけたことはありがたかった。

産地と連携し高品質の商品を

――ダイナミックプライシングにも乗り出す。

新谷 ダイナミックプライシングの本質は需要と供給のバランス。産地と購買状況を見極めた上で価格に反映するのか内容量を調整するのかなどを判断しなければならない。今回の価格改定でお客様にはパッケージサラダの付加価値を理解していただいていることが分かった。

当社のパッケージサラダは品位が向上し、おいしくなり、コストパフォーマンスの良さが評価されている。消費期限も延びており、購入者にとって利便性が高い。これまで50%台だった購入経験率は、野菜相場の高騰を理由に伸びているだろう。活躍の場が増えている。

――日持ち延長のメリットは大きいと感じる。

新谷 消費期限が一日延びただけでも買い物頻度の減少といった人々の行動変容に対応できる。生産や物流面でも、365日稼働している現場の働き方改革にもつながる。台風や積雪により交通が遮断されても、日持ちが延びれば商品の廃棄を防げる。消費期限を延長するには高品位の野菜を原料とすることが前提であり、生産者との信頼関係をさらに深めることで品質の良い製品を生み出すことができる。パックの卵と同様、冷蔵庫にパッケージサラダを常備することが当たり前になることを目指したい。

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