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小川珈琲、バリスタ育成とコーヒー産地での活動に先駆的に取り組みブランド力向上 基盤強固に新事業を展開 宇田吉範社長CEOが意欲

 9月1日から現職の宇田吉範代表取締役社長/CEOは、バリスタとコーヒー産地での活動に先駆的に取り組み、小川珈琲のブランド力を引き上げた立役者。

 1993年に入社すると希望して工場に勤務。10年かけて工場の全部門を経験する傍ら、生産管理システムの開発、ISO9001認証取得などを率先。その頃から「商店みたいな会社だった小川珈琲をしっかりとした会社としていきたいという想いがあった」と宇田社長は語る。

 1996年、シアトル系コーヒーショップが上陸すると、バリスタの重要性を察知。単身イタリアへ渡りミラノからナポリまで縦断しながらバールで働き、バリスタとエスプレッソコーヒーの造詣を深める。

 日本国内でもスペシャルティコーヒーが流行り出した2000年頃からはコーヒー産地への訪問頻度を増やして連携・支援に取り組む。産地への地の利もあり、14年には米国・ボストンで会社を構える。

 産地とかかわる中で、地球環境が危機的状況にあることを感じ、環境を守りコーヒーの持続的な生産に資するために何をすべきかを考え導き出したのが「エシカルコーヒーをおいしいと思って飲んでもらえる状態を作り続けること」。

 同社は家庭用有機レギュラーコーヒー市場でおよそ8割のシェアを握るものの、これまで有機コーヒーやエシカルを前面に押し出すことはしていない。

 「おいしいコーヒーを飲んで自然とフェアトレードなどに参加できているようにしていく。長く続けるには無理のない状態にしていかなければいけない」と述べる。

 おいしいコーヒーを追求しトップバリスタを多く輩出していることでブランド力が向上。ファンの数も着実に増やしている。

 「値上げによって売上高を維持し物量を落としているのがコーヒーロースターの典型例だと思うが、当社はこの1年で値上げを実施しても物量を落とさなかった」と語る。

 今期(8月期)は中期経営計画2年目を迎え「揺るぎない基盤と挑戦する創造力」をテーマに事業を推進していく。

 「認証や制度に縛られず環境や社会に配慮した誠実な取り組みを続ける生産者や事業者を支援するという考え方を広めていくために、コーヒー以外も含め様々な方向で新事業にチャレンジしている。新しいことをするには経営基盤が重要となることから、コーヒーロースターとしての基盤をもっと強めるように社員に呼びかけている」と力を込める。

 宇田社長の信条は新しいことへの挑戦。

 「チャレンジして具合が悪くなっても修正を加えるなどしてやり続ける限り失敗はない、というのがわが家の家訓。結果が出ないうちにやめてしまうと失敗になる。ブランドを棄損しない限りで、多少困難なこともまずはチャレンジし、やりながら考えていく」と語る。

 趣味は料理と読書。

 「食べることと料理をすることが好き。健康のことも考えて外食を控え、日本にいるときは家族のために料理をする。腕前はシェフが作る料理以上と自負している。本も好きで、いろいろな国を訪れた際に写真が美しい料理本を買うようにしている。料理本は大きくて重たいが、いろいろな国の料理をうまくつくれる」と屈託なく語る。

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