11.9 C
Tokyo
9.9 C
Osaka
2025 / 11 / 04 火曜日
English
加工食品冷凍食品冷凍食品市場 お弁当に復活の兆し 定番の単品力アップ
〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

冷凍食品市場 お弁当に復活の兆し 定番の単品力アップ

家庭用冷凍食品市場でダウントレンドにあったお弁当商材が復活の兆しを見せている。インテージSRI+データによると、同カテゴリーの前年比は22年9月~23年2月まで6か月連続でプラス。背景には行楽需要の回復や節約志向による弁当持参の増加があるとみられる。有力メーカーは「定番の単品力アップを実感している」と口を揃え、引き続き既存品のブラッシュアップと新規メニューの投入で活性化していきたい考えだ。

インテージの市場データでは、お弁当カテゴリーは18年から22年までの4年間で約2割も縮小した。特にコロナ禍における外出自粛のダメージが大きく、内食特需で躍進した麺類・総菜・おかず・米飯類などと対照的な動きを見せた。とはいえ、家庭用調理品(冷凍野菜含まず)の中でお弁当は約13%を占め存在感は大きい。店頭で棚が減らされながらも、有力メーカーは粘り強く定番品の販売に注力してきた。その結果、「お弁当売場は縮小したが、逆に定番のロングセラー商品が目立ち選ばれやすくなった」との見方が有力だ。

ニチレイフーズは、主力品「お弁当にGood! ミニハンバーグ」「同パリパリの春巻」をはじめ、大人のお弁当からおかず・おつまみまで広く使える「かぼす醤油の鶏むね天」「鶏ごぼう天」なども好評、弁当カテゴリーが市場平均を上回る推移となっている。

味の素冷凍食品は「エビ寄せフライ」「それいけ!アンパンマンポテト」、マルハニチロは「えびとチーズのグラタン」「ソースとんかつ」、テーブルマークは「のりっこチキン」「北海道栗かぼちゃコロッケ」などの売れ行きが良い。

ニップンも定番アイテムが復調。23年春は「お弁当 たらこスパゲッティ」などを対象に原料の使用アレルゲンを削減し、より多くのユーザーが安心して利用できる商品を目指した。ケイエス冷凍食品は看板商品「鶏つくね串」が根強い人気。今年は発売30周年を記念したキャンペーンなどを通年展開し盛り上げる。

関連記事

インタビュー特集

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

明星食品 新提案「麺の明星 主食麺宣言!」 4つの軸の袋麺アレンジで食事性アップ

明星食品は、こだわりの麺技術で開発した商品ラインアップを全面に押し出し、新たに「麺の明星 主食麺宣言!」と銘打ったプロモーションを大々的に展開している。

イチビキ 中村拓也社長 豆みそ・たまりNo.1の矜持を 人口減睨み業務用・海外強化

安永元年(1772年)創業の醸造・食品メーカー、イチビキ。今年6月20日付で同社社長に就いた中村拓也氏は、98年入社。

「大豆ミート」対談 マルコメ・日本製鋼所 次世代型食品へ課題と提言

健康志向が高まり、プラントベースフード(PBF)にも関心が集まる中、2023年9月に大豆ミートメーカー5社が発起人となり、「日本大豆ミート協会」が設立された。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点