味の素「Cook Do甘口麻婆茄子用」 健康的な日常食の「鶏がゆ」も

味の素グループの味の素社と味の素AGF、J-オイルミルズの3社は、このほど都内ホテルで春季新製品説明会を開催。3社の担当者が今春発売の主力新製品の概要を説明した。味の素の調味料事業部メニュー調味料グループの塩谷美咲氏は、「Cook Do」の新製品「甘口麻婆茄子用」について説明した。

それによると茄子は夏季を中心に使用頻度の高い野菜で、茄子を使った代表メニューの「麻婆茄子」用調味料も市場で大きな割合を占めている。その市場は中華あわせ調味料市場の12%を占める27億円と推定。しかし調理に関して、甘口は大人には物足りないとか、子どもと大人で作り分けをしなければならないなどの声がある。そこで新製品は子どもでも大人でも楽しめる味わいに仕上げた。

新製品は、甜麺醤とオイスターソースを絶妙にブレンドしたコクと香り豊かな甘うまのソースに仕上げ、野菜の栄養がおいしく摂れるメニュー設計を実現した。さらに野菜の苦みやえぐみをマスキングする独自技術を採用し、子どもにも野菜がおいしく摂れる味わいに仕上げた。また、パッケージデザインでは甘口と明記したアイコンを使い、子どもでもおいしく食べられる新しい品種であることを表記した。

コミュニケーション施策では、テレビCM(ぶら下がり広告)とSNSを活用したデジタル施策を実施し、認知およびトライアル促進を図る。

塩谷氏 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
塩谷氏
続いて栄養・加工食品事業部の児玉悠輔氏は、「味の素おかゆ」の新製品「鶏がゆ」を説明した。3月18日発売。それによるとレトルトおかゆは、これまで高齢者の日常食や体調不良時に消費されてきたが、現在は朝食や昼食、手間と時間をかけたくない時、カラダにやさしいものが食べたい時など体調不良時以外の喫食機会が拡大している。コロナ禍を経て「保存がしやすい」「カラダにやさしい」「即食性・簡便性」などの特長が再認識され、2022年度は前年比10%増の75億円が見込まれている。

そこで「味の素おかゆ」の「鶏がゆ」を発売し、消費者ニーズに応える。商品は、こだわりのかつお節エキスを使うことで、毎日でも食べられる優しい和風の味わいに仕上げた。また具材として国産の鶏むね肉が入っており、軽い食事・カロリーの低い食事を摂りたい時、簡単に食事を用意したい時などにぴったりなおかゆとなっている。

児玉氏 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
児玉氏
ポイントはシンプルな製品だからこそ米や鶏むね肉にこだわり、「ほんだし」によるだし抽出技術を採用した。また、毎日食べてもらいたいため栄養成分にこだわり、塩分は1.4g、100kcal、たんぱく質4.5gで設計した。

これによりおかゆレトルトシリーズは6品種となり、「体調不良時の日常食から、おいしく健康的な日常食」への訴求を強める。なお高まる防災・備蓄需要に応えて賞味期間5年の「長期備蓄用おかゆ」も新発売する。販売チャネルは通販、ホームセンター限定。