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ハウス食品グループ 山椒のブランド化へ産地形成プロジェクト 企業・大学連携で始動

ハウス食品グループは4月から宮崎県の高千穂郷と熊本県の奥阿蘇で山椒の「産地形成プロジェクト」を本格始動する。

ハウス食品グループ本社、グループ会社で香辛料・香辛野菜の調達販売を行うヴォークス・トレーディング、乾しいたけの集荷や販売を行う杉本商店、山椒の研究を行う南九州大学と山椒生産者が共同で取り組む。山椒の生産者拡大とブランド化を目指す。

ハウス食品グループ本社、ヴォークス・トレーディング、杉本商店、南九州大学は2022年から高千穂郷と奥阿蘇の生産者と一体となって山椒栽培の実証研究を進めてきた。同エリアの特産品でもある乾しいたけ生産者の繁忙期は収穫期である春・秋だが、山椒の収穫期である夏は閑散期に当たる。収穫時期が重ならないため、生産者の生産性と所得の向上が期待できると考え、杉本商店とともに山椒と乾しいたけの兼業モデル構築を目指す。

22年に植えた山椒の木は順調に成長してきており、同エリアでの育成が見込めることから、生産者の参画拡大とブランド化を目指し、山椒の「産地形成プロジェクト」を本格始動する。

プロジェクトでは、栽培研究・栽培管理、加工技術(原料化)、マーケティング販売などの知見・実績を持つ企業や大学が連携し、山椒の新たな産地形成の実現を目指す。山椒の価値を最大限に引き出し、魅力を発信することで日本の食文化の保全と拡大、地域の魅力発信、農業分野の担い手創出などに貢献する。

今年7月頃には、22年の実証研究開始時に植えた山椒の実の収穫を行う予定。また、プロジェクトは宮崎県と熊本県からも山椒生産者が活用できる補助事業の情報提供や栽培技術の指導・助言を得られる予定になっているという。今後は毎年約1000本の山椒の木を植える計画を立てており、27年からの本格的な販売を目指す。

ハウス食品グループは24年4月スタートの第八次中期経営計画で、グローバルに成長を実現していくための重点取り組みとして「スパイス系バリューチェーン」構築へのチャレンジを推進する。ハウス食品グループ本社に新設された「スパイスバリューチェーン調達・生産戦略本部」で、バリューチェーンの構築や強化を通じて、グループの持続的な成長と様々な社会課題の解決を目指すなか、ハウス食品グループで取り扱っている山椒に着目した。

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