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持続可能なパッケージに挑戦するネスレ ペットボトル全製品にリサイクルPET素材100%ボトル採用へ

ネスレのパーパス
3つの分野と12の重点項目で構成

 スイスに本社を構えるネスレは、世界185カ国で事業を展開する世界最大の食品・飲料企業。2025年のグループ売上高は895億スイスフラン(約17兆円)。2000以上のブランドを有し、1日に約10億個の製品を販売していることから、その影響力は大きく、企業姿勢においても一挙手一投足に注目が集まります。

 乳幼児の高い死亡率を解決する取り組みとして、薬剤師であったアンリ・ネスレがスイスのヴェヴェーで乳児用乳製品を開発して創業したネスレ。

 課題解決への貢献というDNAは今も脈々と受け継がれており「食と飲料の持つ力で現在そしてこれからの世代のすべての人々の生活の質を高めていきます」をパーパスに掲げて事業を展開しています。

 パーパスは「家族とペットのために」「コミュニティのために」「人と地球のために」の3つの分野で構成され、各分野は4つの重点分野に細分化され、これにより重点分野は計12項目に上ります。

ネスレ・パッケージ戦略5つの柱

 この中で、持続可能なパッケージとサーキュラリティ(循環性)の取り組みは、「人と地球のために」にひもづく重点分野の1つとなります。

「削減」「再利用と詰め替え」「再設計」「リサイクル」「行動の変容」の5つがネスレ・パッケージ戦略の柱と定め、環境に配慮したパッケージの設計を実現するための「The Goden Rules(ゴールデンルール)」を設け185ヵ国で人と地球のために取り組んでいるのです。

 5つのネスレ・パッケージ戦略の進捗の一例を挙げると、2025年までに2018年対比でバージンプラスチックの使用量を28%削減(2025年計画33%)し、プラスチックパッケージの87.5%(2025年計画95%以上)をリサイクル可能な設計としました。

 2018年にコミットメントで掲げたほぼ計画通りに推移していると言えますが、一部については法制度やインフラの整備、外部との連携が必要な領域であることから、引き続き関係者と協議しながら改善を図っています。特に、パッケージ戦略の5つの柱の中では「リサイクル」「行動の変容」が自助で難しい部分になります。

ネスレ日本の山口恵佑さん
ネスレ日本の山口恵佑さん

 ネスレ日本の山口恵佑さん(マーケティング&コンシューマー コミュニケーション本部コーポレートアフェアーズ統括部 サステナビリティマネジャー)は「我々で進められるところに関してはどんどん進めているが、外的な法律に関するものやリサイクルインフラの整備といったところに関しても、食品飲料企業として提案・提言をおこない、特にこれから注力していかなければならない分野」とみています。

先駆的な役割担うネスレ日本

 山口さんは、ネスレ日本でのサステナビリティ施策を推進する立場であるとともに、国際プラスチック条約企業連合(日本)などの各種団体の活動に参加し、ネスレ・スイス本社やネスレ日本の取り組みを説明するなど活躍している。

 ネスレ日本はパッケージ戦略において先駆的な役割を果たしています。

 先駆的役割を象徴するのがチョコレートブランド「キットカット」大袋製品の紙パッケージ。「キットカット」大袋製品の外袋素材をプラスチックから紙への変更は、当時、日本の食品業界の中で先駆的な事例でした。2019年に導入開始し2020年にはほぼ全ての「キットカット」大袋製品への導入を完了しました。

 「開発から発売当初は、工場では従来のプラスチック外装では考えられなかったような問題が多く発生したが、ミリ単位の試行錯誤を繰り返して解決を図った。また、紙パッケージの意義などを流通さまやお客様にご理解いただき定着させることができた。見栄えについても、お客様が手に取られたときの満足感を高められるように紙パッケージ発売後も磨きをかけた」と振り返ります。

 コーヒーカテゴリでは、「ネスカフェ」の詰め替え用製品が以下のとおり進化を遂げ、現在のアルミ箔不使用・紙素材の詰め替え用製品「ネスカフェ エコ&システムパック」に至ります。

「ネスカフェ エコ&システムパック」の進化
「ネスカフェ エコ&システムパック」の進化

――2008年:前身の「ネスカフェ チャージ」発売
――2010年:「エコ&システムパック」と名称変更しプラスチックキャップを削減
――2012年:のし部分の紙化を実現しアルミ箔使用量ゼロを実現
――2020年:プラスチックフィルムを削減
――2024年:新たに詰め替え方法を考案

 10項目からなる「ゴールデンルール」の1つに「ベースとなる素材構造は、モノポリエチレン(モノPE)またはポリプロピレン(PP)を基本とし、必要な場合は両者の組み合わせとする」と単一包材を目指す項目があります。

 ネスレ日本は2024年、この項目に則り、スティックミックスの個包装(スティック)の素材を複合素材から単一素材(オレフィン系素材)に変更してリサイクルしやすいようにしました。

 また、2025年にはホームコンポスト可能な紙製コーヒーポッドを使って抽出する「ネスカフェ ドルチェ グスト ネオ」を新発売。ホームコンポストとは、家庭から出る生ごみなどの有機物を、家庭用のコンポスト容器内で微生物の働きによって発酵・分解させ、堆肥化させるプロセスのこと。これに対応した紙製コーヒーポッドで抽出することで環境への配慮を訴求しています。

全ペットボトル製品にリサイクルPET素材100%ボトル採用

リサイクルPET素材100%の「ネスカフェ ボトルコーヒー」2品
リサイクルPET素材100%の「ネスカフェ ボトルコーヒー」2品

 2026年に入ると、ネスレ日本のパッケージ戦略は大きく前進します。リサイクルPET素材100%のボトルを採用した「ネスカフェ ボトルコーヒー」2品(「ネスカフェ エクセラ ボトルコーヒー」「ネスカフェ アイスブレンド ボトルコーヒー」)の出荷を3月上旬に開始しました。ペットボトルに使用するリサイクルPET素材の比率は2022年から段階的に引き上げていき、今回、100%に至りました。

 また、濃縮コーヒー「ネスカフェ エスプレッソベース」2品(「甘さひかえめ」「無糖」)においても、リサイクルPET素材100%のボトルを採用した製品の出荷を6月より開始します。「ネスカフェ」以外においても2026年3月に発売した「スターバックス® コーヒークラフト」においてもリサイクルPET素材100%のボトルが採用されているため、これにより、ネスレ日本ではすべてのペットボトル製品にリサイクルPET素材100%のボトルを採用したことになります。

 特に、「ネスカフェ ボトルコーヒー」は、12年連続でボトルコーヒーシェアトップ(出典:インテージSRI+ 501ml以上ペットボトルコーヒーカテゴリー 2013年10月~2025年9月金額シェア)を維持し、年間販売本数は3億本に上る(2026年の販売予測をもとに算出)ことから、導入が進むにつれてサーキュラリティに与えるインパクトは大きなものになることが予想されます。

今後の方向性

 「ネスカフェ ボトルコーヒー」については、リサイクルPET素材100%製品の導入が拡大したタイミングでウェブサイト上でコミュニケーションを開始しました。

 「リサイクルPET素材100%になったことは、今後もさらに広くお客様にお伝えしていく必要がある。」と力を込めます。

 「ネスカフェ」ではネスレ共通の新コンセプト「Make your world」を掲げて「ネスカフェ」がネスレの責任ある調達基準を満たしたコーヒーを使用していることをアピールしています。

 リサイクルPET素材100%のコミュニケーションにおいても、「ネスカフェ」を選ぶことが、自分やその周りの世界を変えるきっかけとなり地球環境にもよい影響を与えるといった内容に近しいものになるかもしれません。

 今後もネスレ・パッケージ戦略の5つの柱を推進しつつ、中でもリサイクル可能なインフラ整備や生活者の行動変容の促進に注力していきます。

 「世界的なインフラ整備の遅れはネスレにとっても深刻であり、ネスレが直接コントロールできる問題ではないことも自覚している。だからこそ、我々は世界中のパートナーの皆さまと協力して効果的な資源回収システムの構築を積極的に支援していく」と意欲をのぞかせます。【PR】

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