リアル店舗にデジタルの強みを 加藤産業が秋&冬の新製品発表会

加藤産業は14、15の両日、神戸国際展示場で「第46回秋&冬の新製品発表会」を開いた。来場は事前登録制で、全国の得意先約2千100人が登録。メーカー476社が出展した。内訳は常温299社、低温73社、酒類104社。出展アイテム数は5千88で、このうち新製品が1千474。今年1月に開いた「春&夏」の発表会と同様、ゾーンごとに入退場者数を管理したり、試食エリアを設置したりと感染防止策を施した。

テーマコーナーでは、コロナ禍でデジタル化が加速した中での「リアルの価値」を提唱。陳列の工夫やPOPにより、デジタルの強みであるレコメンドをリアル店舗に導入。例として、市場が伸びている缶詰やスパイスの売場を再現した。

山中謙一専務(加藤産業) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
山中謙一専務(加藤産業)

全国の地域メーカーと各支店の推奨メーカーを集めた「ディスカバリーニッポン」のゾーンには、合わせて68社が出展した。レトルトカレーなどを開発製造するミッション(大阪府)は若い世代から支持されている「昭和懐カレー」をアピール。インパクトあるパッケージと一晩寝かせた味が好評で、計画を1.5倍上回るペースで売れているという。

酒類コーナーではGI(地理的認証)の認定を受けた滋賀の清酒、キャンプに便利な缶ワインなど、話題性のあるテーマに沿って商品を提案した。

オリジナルブランド「Kanpy」コーナーでは、ロレーヌ岩塩を使ったピーナッツバター、有明海産初摘み海苔といった新製品を試食とともに紹介。既存商品で「手造りジャム」や国産のフルーツ缶など、「高付加価値の商品群が特に好調」(ブラント事業部・山下章部長)なことを受け、この秋冬も価値訴求できる商品を多く投入する。