海苔“平成最高値”超えか 最終68億枚前後予想 2019年度共販終盤

枚数8%増、単価3.4%高で推移

今年度(2019年11月~2020年4月)の海苔共販が最終盤に入った。各産地で残り1、2回の入札会を残すのみで最終共販枚数は68~69億枚と予想されている。前年に続く暖冬の中、なんとか前年実績(大凶作63.7億枚)を上回る見込みだが、相場は開始から高値続き。一気に在庫不足を解消するほどの共販量でもなく、一昨年の平成以降の平均最高値(13円07銭最終)を上回る推移(13円68銭)となっている。

まず前年のような“46年ぶりの大凶作”が2年続けて起こらなかったことに安堵する関係者の声は多い。昨年の海藻養殖は高水温の影響で海苔、青のり、わかめ、もずくと軒並み不作だった。今年も気候、海況が好転したわけではなく、相変わらずの暖冬だったが、海苔に関しては佐賀、福岡など主産地の九州有明海が枚数で3.8%増(3月15日現在)、兵庫など瀬戸内海が5.9%増(同)となり、東日本の5.2%減(同)を補って全体プラスに貢献した。

降雨も漁期スタートは少なく総じて十分ではなかったが、暖冬の中にも時折の寒波襲来や、2年連続の大凶作は絶対避けなければならない業界の“意地”も大いに注ぎ込まれて前年実績を上回ることになった。

ただ、それでも70億枚は厳しそうだ。以前なら楽々と超えていた70億枚の壁がこれほど高く感じるほど国産の生産力は落ち込んでしまった。また、今年は海外産もコロナの影響もあり減産傾向。中国海苔は年明けに2回入札会が開催された以降は中断。3月18日から再開されたが、年間40億枚程度と見られている。韓国海苔も前年比20%減の130億枚の推移となっている模様だ。

国産相場も3月25日段階で平均13円68銭となっており、一昨年につけた平成以降の平均最高値を更新する勢いだ。昨年の大凶作ではとにかく商売できるだけの必要量手当てで精いっぱいだったが、今年は供給量がほんの少し回復。すると中級品質以下の相場が強くなり、12円50銭~14円50銭の範囲にすべての等級が収まるほど切り上がっていった。もちろん国産需要に対して供給量はまだ足りない。加えて「まさか今年も」という凶作不安が常につきまとい、相場は高吊りのままだ。

その中で海苔ユーザーが心配する値上げについては意見が分かれている。「さすがに今年の値上げは避けたい。もう海苔を使ってもらえない」という声や「検討中。必要ならば実施する」との意見も。今年度共販の大勢は判明したが、それを受けての値上げ対応などはこれから本番となる。