日本チェーンストア協会は5月17日、ホテルニューオータニで総会を開き、3月に内定した尾﨑英雄フジ会長を正式に新会長として選任した。総会後の記念パーティーで尾﨑新会長は700人ほどの参加者を前に、以下の通りあいさつした。
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2年の任期で取り組むべき課題は大きく三つある。
一つ目は、賃金の上昇と物価高の好循環による経済活性化。実質賃金が24か月連続で減少し可処分所得が増えない中、どう豊かに暮らしていくか。消費者からわれわれへの期待に応えたい。
二つ目の課題は、人手不足への対応。人口減少はわれわれの存亡がかかった重要な問題であり、物流業界をはじめ広い分野で担い手不足が予想されている。これは逆ピラミッド型の人口構造にマッチした新たなビジネスモデルを創出する好機だ。テクノロジーを駆使して新たな流通の未来を議論していく。
また、われわれはパート・アルバイトの従業員に支えられているが、多様な人材が活躍できるようていねいな議論を進めたい。
三つ目に取り組むのは環境問題。われわれの業界は環境負荷の大きな産業の一つであり、石油由来資材や食品ロスの削減に正面から取り組む責任がある。2050年カーボンニュートラルの実現を見据えて、緑豊かな地球環境を次世代につないでいく。
また自然災害が激甚化し頻発しているが、店舗や物流網を強靭化し、地域のライフラインとして真の安心を実現したい。