飲料系飲料「鬼滅の刃」とコラボした「ドデカミン」も伸長 アサヒの炭酸カテゴリーが好調 牽引役は「三ツ矢」「ウィルキンソン」

「鬼滅の刃」とコラボした「ドデカミン」も伸長 アサヒの炭酸カテゴリーが好調 牽引役は「三ツ矢」「ウィルキンソン」

アサヒ飲料の炭酸カテゴリーが好調に推移している。牽引役は重点ブランドの「三ツ矢」と「ウィルキンソン」。6月に「鬼滅の刃」のデザインパッケージを展開したエナジー炭酸飲料「ドデカミン」も前年を上回っている。新型コロナウイルスによる外出制限と天候不順の影響で飲料市場の1-11月販売数量が7%減と推定される中、同社の炭酸カテゴリーは家庭内のリフレッシュニーズなどの取り込みに成功した。

17日、取材に応じた米女太一社長は、自販機や業務用への人の動きが減ったことで全体では苦戦を強いられているとした上で「炭酸は家庭内需要が増えたことで順調な数字をいただいている」と振り返る。

「三ツ矢」ブランドは1-11月、5%増の3千616万ケースを記録した。旗艦アイテムの「三ツ矢サイダー」のパッケージを3年ぶりに刷新して、よりさわやかさを強調したことに加えて、嵐を起用したプロモーションで巣ごもり需要に伴う爽快感ニーズの高まりに対応したことが奏功した。

一方、「ウィルキンソン」ブランドは1-11月、11%増の2千716万ケースを記録し、19年度の年間販売実績を1か月残して13年連続で過去最高の販売数量を更新した。アイテムでは「ウィルキンソン タンサン」と「ウィルキンソン タンサン レモン」が牽引し定番化した。

「ウィルキンソン」の好調要因も家庭内需要の獲得にあり「家庭でどのような飲まれ方をしているかの精緻な分析はないが、さまざまな定性的な情報によると、家庭で飲まれる焼酎やウイスキーの量が増えたことで、そういったものを『ウィルキンソン』で割って飲用する需要が増えている」とみている。

米女太一社長(アサヒ飲料)
米女太一社長(アサヒ飲料)

この動きに加えて、家庭で過ごす時間が長くなったことで、「三ツ矢」と同じく爽快になりたいというニーズにも対応していることも好調要因に挙げる。

そのほかの炭酸飲料では、「ドデカミン」が「鬼滅の刃」とのコラボが販売を後押しした模様で拡大している。6月に「ドデカミン」BIGPET600㎖でテレビアニメ「鬼滅の刃」のデザインパッケージ全8種類をコンビニで数量限定発売した。

なお、炭酸飲料以外では「カルピス」コンク(濃縮飲料)が、牛乳やヨーグルトなどに混ぜる汎用性の訴求で家庭内需要を掘り起こし、1-11月で7%増の415万ケースを記録した。

同社は来年も引き続き「三ツ矢」「ウィルキンソン」「カルピス」「ワンダ」「」「おいしい水」の重点6ブランドに注力する構え。

米女社長は「厳しさはこれからも続くと思うが、新しい生活スタイルになったときに消費者に求められる新しい価値が生まれ始めている。そのような価値に先取りして、お客さまに商品やサービスを提供していくのがメーカーの使命。来年は『カルピスウォーター』が発売30周年を迎える。このような話題が業界にとって、明るい材料になることを願っている」と力を込める。

関連記事

インタビュー特集

Mizkan フルーティス刷新(後編) 「新・果実体験」を提供 リフレッシュしたい時に

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。家庭用では業務用で人気の「シャインマスカット」「あまおう」「白桃」を、家庭用・業務用の双方で「ざくろ」を新発売した。

Mizkanフルーティス刷新(前編) 果実のおいしさが主役の新製法 マーケティング本部 田中菜々美氏に聞く

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。

学生が育てるアーモンドの木 明日の社会へ価値循環 デルタインターナショナル×キャンポスブラザーズ

アーモンドの世界的産地である米カリフォルニア州でも、トップクラスの供給量を誇るキャンポスブラザーズ社。日本の販売総代理店を務めるデルタインターナショナルでは、学生の手でアーモンドの木を育てて商品化することを目指す玉川大学の...

原点は休憩中に見上げたキウイ 全国で食材発掘、生産者と企業つなぐ サッポロビールの地域創生事業

 明治9年(1876年)、北海道で新たな産業を興すべく設立された「開拓使麦酒醸造所」をルーツとするサッポロビール。創業150周年を迎える今も、その“開拓”の精神は息づく。ビール会社としての枠にとらわれない発想力を武器に、事業領域拡張の最前線で奮闘する人物に迫った。一次産業を担う各地の生産者と企業のバイヤーをつなぎ、農林水産物の需要創出をサポートするサッポロビールの地域創生事業。その原点は、外食企業のコンサルティングを手がける部署で九州の拠点に配属されていた、一人の担当者のひらめきだった。

カキ養殖の展望を聞く〈前編〉 “殻付き”市場拡大 環境変化と効率化に対応 シーパジャパン・吉本剛宏社長

瀬戸内海で養殖カキが甚大な被害を受け、生鮮市場だけでなく加工メーカーや流通にも影響が及んでいる。こうした中、従来の養殖方法とは異なるシングルシード養殖法が注目されている。