J-オイルミルズは仙台白百合女子大学の大久保剛教授、仙台大学の平良拓也准教授との共同研究で、食事にオリーブオイルを摂取し、その後1時間程度の軽い運動を行うことで、脂質代謝よりも糖代謝が優位になる可能性を発見した。糖代謝が促進されると、余分な糖質が体脂肪として蓄積されにくくなるため、肥満予防に役立つ可能性が示唆される。
「油を摂取すると太る」というイメージがあるが、近年の研究では肥満率の上昇と脂肪摂取量の増加に直接的な関連は見られないことが報告されている。加えて、オリーブオイルを多く含む、地中海地域の食事・食習慣である地中海食は、肥満の低下に寄与する可能性が示唆されている。
また、スペインで行われた地中海食の健康効果を調査した試験では、オリーブオイルを含む食事が糖尿病リスクを低減することを示しており、このことはインスリン感受性を高めることに起因すると考えられている。
一般的に、インスリン感受性が高まると、運動時に筋肉が糖を取り込みやすくなり、糖質をエネルギーとして使う割合が増える傾向がある。本研究では、オリーブオイルに着目し、オリーブオイルの摂取と運動による負荷をかけた時のエネルギー代謝に与える影響を検証した。
研究は、大学生8人を対象に、被験者は前日から決められた統制食を摂取。試験当日は昼食にコンソメスープ150g・バゲット100g・試験油30gを摂取後、3METs相当のウォーキングを1時間実施。その間、仙台大学にあるヒューマンカロリーメーターという装置で、体のエネルギー代謝を測定。試験は2回行い、オリーブオイルと菜種油で比較した。
その結果、オリーブオイルを摂取して軽い運動をした場合、菜種油を摂取した場合と比べて、エネルギー源として糖代謝が優位になることが示唆された=表。糖質と脂質のどちらをどれくらい使っているかを示す呼吸商の上昇によって、糖代謝の優位性が示唆される。
なお、どのくらいエネルギーを使ったかを示すエネルギー消費量に有意差は見られなかったが、油の種類によって呼吸商に有意差が見られたことは、本研究の重要な知見となる。
今回の結果は、オリーブオイルを摂取したことによりインスリン感受性が高まり、さらに運動したことで筋肉の糖代謝が活発になり、相対的に糖代謝が高まり呼吸商が高くなったと推測される。オリーブオイルと運動を組み合わせることで、軽い運動でも糖代謝の促進に寄与できると考えられる。
J-オイルミルズでは目指すべき未来に掲げる「おいしさ×健康×低負荷」の実現に向け、「今後も油脂にかかわる研究を進め、油脂研究の発展に貢献してまいりたい」とコメントした。


