愛知県漬物協会は5月27日、名鉄グランドホテルで「令和7年度通常総会」を開催した。
曽我公彦会長は「昨年度、夏の天候不順から始まった原料野菜の高騰は漬物業界に大きな痛手をもたらした。浅漬業者はもちろん、守口漬業者も夏野菜のウリやキュウリだけでなく、冬収穫の守口大根にも大きな影響を与えた。梅干は今年も凶作、タクアンの原料の大根も壊滅的と言われている。値上げに関しては、資材の高騰、人件費の高騰で追いつかない状況。追いついたとしても消費者がどう判断するのか。われわれにとって将来が見通しづらくなっている」と話し、一方で「愛知県では大村知事の肝煎りの企画、愛知発酵食文化協議会が始まった。愛知は発酵食品の宝庫で漬物王国。インバウンドや観光に結び付けて、見学や体験、飲食ができるツアーでおいしい愛知を体験してもらう。ものづくりだけの工場が、ブランディングや売上を伸ばす場になる。発酵、醸造業界は衰退していくといわれているが、輸出を含め、PRができることは素晴らしいことだと考えている」とあいさつした。
総会では、令和6年度の事業実績や収支決算などを報告。役員改選では曽我会長が再任し、2期目も継続して務める。
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