「パインアップル缶詰開缶研究会」 国内外30品を品評

日本パインアップル缶詰協会は9月28日、東京・四ツ谷のスクワール麹町で「パインアップル缶詰開缶研究会」を開催した。

コロナ禍の3年間は参加者を制限し最少人数での開催としていたが、本年は会員企業の担当者ら約100人が参加。国内で販売されている国産・輸入品のパイン缶詰を試食審査し、品評を行った。

出品数は30品(国産5、輸入品25)。国産品では、沖縄県農業研究センター名護支所が開発したパインアップル新品種候補「沖縄27号」の缶詰が参考出品した。品評は香味・色沢・肉質・形態・その他の計25点満点で、参加者が1品ずつ試食審査を実施。表示・重量・真空度などについては農林水産消費安全技術センターおよび食品環境検査協会の担当官が審査した。

品評結果は、国産品17.83点(最高18.45点、最低16.49点)、輸入品17.59点(最高19.37点、最低13.64点)で、トータル17.63点。平均点は前年を上回った。国別平均点は、国産品(沖縄)17.83、タイ16.88、フィリピン18.06、インドネシア17.78、マレーシア17.41。表示・品質規格の審査においても、全出品材が適正であることを確認した。

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国内外パイン缶を品評

品評会後の懇親会で、日本パインアップル缶詰協会の竹森三治専務理事は「コロナ禍が落ち着き、歴史ある開缶研究会が以前と同じような形で開催できることはうれしい限り。沖縄産パインアップルは8月の台風で夏実の搬入に影響があったが、これから本番を迎える秋実の収穫が期待されている。輸入品も円安の影響が懸念されるが、輸入量は着実に推移している。協会の普及事業では、料理講習会や料理コンテストを通じてパインアップル缶詰の消費拡大に貢献していきたい」と語った。

なお、開缶研究会は、パインアップル缶詰の品質向上と表示基準等の規格遵守を目的に、昭和35年から継続開催している恒例行事。会場内では、令和5年度パインアップル缶詰料理コンテスト最優秀・優秀作品の試食、パインアップル料理缶詰・パウチの展示・試食も行われた。