逆光線(コラム)現場への想像力
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現場への想像力

「修理単価のノルマ達成」という理解不能な無理難題を現場に押し付け、不当な収益をむさぼった挙句に惨憺たる結果を招いたビッグモーター。ふと「2024年問題」を考えた。いくつかの業種で5年間猶予されてきた残業時間の上限規制適用が来年4月に迫るなか、とくに影響が懸念される自動車運転業と建設業の周辺で焦燥感が高まっている。

▼物流業界では「トラックドライバーの残業時間が制限されることで、これまでのように荷物が運べなくなる」問題として語られる。裏を返せば、人手不足のなかでもこれまでのように荷物が運べていたのは、ドライバーを割安な対価で際限なく働かせることができていた結果ということになる。

▼それはなにも、彼らを雇用する企業や発注元だけの責任ではない。「定額働かせ放題」を当たり前の前提として便利さを享受してきた、すべての生活者自身が再考を迫られる問題だ。

▼本来は無理難題である「ネット注文で送料無料・翌日配達」を押し付けられた現場では、それをいかにこなしてきたのか。そこに想像が及ばない人々が、ビッグモーターを手放しで非難できるとは思えない。

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