サンヨー食品グループ 前3月期は増収増益 連結対象の業績拡大

サンヨー食品の2023年3月期業績は、グループ全体で売上高1千615億8千300万円、前年比17.1%増、経常利益449億9千万円、14.8%増と増収増益だった。売上の内訳は、サンヨー食品単体が411億7千600万円、0.8%増と前年クリアし、エースコック、海外事業(米国子会社およびエースコックベトナムなど)、その他事業の合計が1千204億700万円、23.9%増と大幅増収で上乗せした。

国内事業は、即席麺は主力の「サッポロ一番」シリーズで人気キャラクターとの大型タイアップキャンペーンを実施したほか、「みそラーメン」「塩らーめん」など各フレーバーの特性を生かしたメニュー提案を積極的に展開。「カップスター」は人気アイドルとのコラボ企画を間断なく投入し、ご当店カップ麺の「名店の味」は品質を大幅にブラッシュアップ、「ご当地熱愛麺」の袋麺シリーズもラインアップを充実させ好評だった。

一方、中国における持分法適用会社の康師傳控股有限公司(サンヨー食品33.48%出資)の22年12月期売上高は、中国元ベースで6.3%増(787億1千742万人民元)、為替レートが円安中国元高となったため円ベースは11.8%増の1兆4千964億円(1人民元=19.01円で換算、以下同)と伸長した。ただし、原材料価格の高騰を背景に親会社帰属純利益は30.8%減の26億3千231万人民元(500億円)にとどまった。

部門別の業績は、即席麺は売上高が4.2%増の296億3千369万人民元(5千633億円)、純利益が31.4%減の13億7千453万人民元(261億円)、飲料は売上高が7.9%増の483億3千573万人民元(9千188億円)、純利益が25.0%減の13億7千816万人民元(261億円)、その他は売上高が10.2%減の7億4千799万人民元(142億円)、純利益が▲1億2千38万人民元(▲22億円)だった。

なお、康師傅の22年末の従業員数は6万4千302人、営業所数は337か所、生産拠点数は78か所。