「山形あわせ」を発売 県産味噌の需要復活へ大作戦

山形県醤油味噌工業協同組合は来年1月10日から、山形市初市の出店会場および県内参加各蔵で味噌「山形あわせ」(750gカップ)を発売する。山形県内の醸造家16蔵の味噌を合わせた商品を発売し、同県産味噌の需要復活を図る。

山形市初市には、同組合青年部を中心に87年から毎年出店し、あわせ味噌を量り売りにて試食販売してきた。このあわせ味噌は1年に1度の限定販売で、毎年開店と同時に行列ができるほどで、500㎏もの味噌を出店者の中でも早々に売り切るほどの人気商品だった。

味噌をあわせることで、各蔵それぞれの熟成度合いが相乗効果を引き出し、購入者には「とてもおいしい」と評判で、コロナ禍により2年続いて中止となった山形市初市だが、多くのファンに復活が待たれていた。

山形市初市の3年ぶりの開催に当たって、山形県産のおいしいあわせ味噌のさらなるPRと消費拡大を狙い、カップ入りの味噌として復活させる。同商品は味噌の需要拡大施策として、今年4月から組合内に立ち上げた需要拡大委員会が中心となり企画。パッケージデザインは山形市出身のアスタリスクデザイン(東京都渋谷区、武田容昌代表)が担当し、味噌のイメージを払拭した斬新なデザインに仕上げた。

カップ入りを製造することにより、数量限定ではあるが通年で買えるように生産回数を増やし、販路も拡大し、需要喚起を図る。第1回目の製造分では、県内16蔵の味噌480gをあわせる。

 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)