解禁近づくボジョレー・ヌーヴォ―

今年は19日に解禁日を迎えるボジョレー・ヌーヴォー。ピークだった04年に比べて半分以下の輸入量になったとはいえ、短期間で数十万箱が動くビッグイベント。日頃はワインになじみのない人も手に取るという、ワイン文化醸成にも重要な日だ。

▼今年はコロナ禍に見舞われ、例年とは大きく異なる状況だ。特に産地のフランスではロックダウンなどで生活に制限が加わった。一時は生産・輸出入も危惧されたが、無事に日本にも到着し、関係者は胸をなでおろしたことだろう。いつもならできることができず、過去の経験や英知を結集してのワイン造りだったという。従業員の安全確保も苦労したようだ。

▼今年は天候にも恵まれ、健全で高品質なブドウが収穫できた。生育も例年以上に早く、ある輸入担当者は「自然の力強さを感じた一年だった」と話す。困難な中での生産だが、自然に寄り添い、自然と密接になっていくことが求められた年だった。

▼自然の中にあってブドウはしっかりと成長した。われわれもコロナ禍を克服し、ともに回復・成長する。そんな思いが詰まった解禁日にしたい。