ジェーシー・コムサからデルソーレへ 本社移転しグローバル企業目指す

創業55周年を迎えたジェーシー・コムサは7月1日付で社名を「デルソーレ」へ変更し、本社を東京都江東区へ移転した。また新たに外国籍を含む取締役3人が就任し、グローバル化を推進する構えだ。

「デルソーレ」はブランド名だが、スーパーの約7割に並んでいることもあり、ミッションである「“おいしい”で世界をつなぐ」の深化に向けて社名とブランド名を統一し、ブランドの浸透を図るという。移転先は東京湾岸エリア。「輸出入が広がっており、グローバルカンパニーとして船出するわれわれに相応しい場所」(大河原毅CEO)と話す。

これまで恵比寿と多摩に分かれていた拠点を統合。本社機能と食品部門の本部機能を集約し、一体感の醸成、営業活動や業務の効率化、働き方改革の推進を目指すとしている。大河原CEOは「移転してから、社内コミュニケーションが良くなったことが最大の利点だ」と胸を張る。

新体制ではグローバル化もより進める。三菱商事で16年間ドイツにいた大河原泰氏が取締役に就き、社長補佐、グローバル事業開発室長、購買グループGLを兼任する。

香港、シンガポールでは同社製品が販売されているが「市場が先に商品を買い付けており、われわれが後から追いかけている状況だ。原価が高いのに売れており驚いている」(大河原CEO)と話す。

既にリトアニアのマンティンガ社の冷凍パンを輸入しており、今後も「欧州との関係を強化する」(大河原会長)と意欲を見せる。マンティンガ社のパンについては「業務用・家庭用のあらゆる分野、お客さまがいるところに届けたい」(大河原泰取締役)と語る。

今後はダイバーシティも推進。社名変更に合わせて外国籍の女性社外取締役を2人迎え、女性取締役比率が3分の1に達した。大河原愛子会長は2人について「ただのお飾りではない」と期待を寄せる。ベルギー出身のイザベラ・ユベルツ氏は父が駐日ベルギー大使だったこともあり日本語が堪能。上智大学でMBAを取得し、さまざまな業界の国際マネジメント経験が豊富だ。アンドリヤナ・ツヴェトコビッチ氏は初代駐日マケドニア大使の経験を持ち、役員になるためにMBA過程に在籍中。

現在は正社員の2割弱が女性だが、将来的にはこれを3割以上に引き上げたい考え。特に中間管理職については3割にするという。

コロナ禍では、メーカー部門である食品事業部のポートフォリオが比較的奏功。業務用が厳しかったものの市販用などでカバーでき、メーカー部門は初期の予定通りの推移を見せた。3~4月の外食部門は厳しく、前年同期比で50%を下回ったが、6月から徐々に回復傾向。会社全体では売上げ、利益ともにプラス推移だ。生産設備の近代化を図り、4月6日から最新の機械が稼働したことも貢献した。

今後、業務用が完全に戻るとは考えにくいといい、ネット販売や生協などに注力して巣ごもり対策を進めるとする。

和田隆介社長は「国内ではどのようにフリークエンシーを高めるのか、単価を高めるのか、あるいはデリバリーによってプラスアルファをとるのか、などを突っ込んでやりたい」というが、「現在はスタッフからとり得る対応を集約しているとこであり、まだ時間はかかるだろう」と話す。さらに量販での冷凍展開について再挑戦の意欲も見せるが「安売冷凍の大量販売はしない」とし「それなりの付加価値を訴求して認めてもらえるようにする。一部の高級店で好評なことを手掛かりにもう少し深く入りたい」と意欲を見せている。