MDホールディングス(大阪府東大阪市)は、水産品を原料にした商品の開発に力を入れている。この秋も新商品を投入。開発戦略グループの原宏和リーダーと常岡奈央さんに狙いを聞いた。
イチ押しに挙げるのが、「炙りわかさぎ 甘露煮仕立て胡桃入り」。今年春に発売した「炙りさんま 甘露煮仕立て」に続く商品で、今回も「お菓子とお惣菜の間のおつまみ菓子」を目指し、佃煮の老舗・平松食品(愛知県豊橋市)と共同開発した。
淡白で上品なワカサギの風味を残しつつ、「手でつまんで食べやすいサイズにした」のが特徴。赤いパッケージの「炙りさんま」に対し、今回は青を基調とし、売場に並んだ時の存在感も意識した。内容量45g、参考価格486円(税込・以下同)。
「焙煎ごまの炙り鯖ジャーキー」は、小倉水産食品(鳥取県境港市)とのコラボ商品。旬の国産サバを使ったジャーキーに粉末状の焙煎白ごまをまぶすことでまろやかに仕上げ、「誰でも食べやすいようにした」。30g、594円。
カルシウムの摂取量が不足していると言われる若い層に向けては、小魚を原料にした2品を投入。一つが国産いりこを砕いて生地に練り込み、サクサクの食感に仕上げた「じゃこ推し」。四国や九州の近海で水揚げされた小魚を使う。原リーダーは「西日本でなじみのある呼び名『じゃこ』に、若い人に手に取ってもらいやすいよう親しみやすい『推し』を加え商品名にした」と説明する。30g、226円。
もう1品の「いわしぽんせん」は、国産うるち米といりこ粉末を生地に使用。そのまま食べるだけでなく、サーモンやチーズを載せたカナッペなどアレンジレシピも提案する。「ノンフライの軽い食感で、一口サイズのためアレンジしやすい」。33g、378円。
素材型の商品が拡大
24年11月からほぼ2年の間、同社の売上ナンバー1を維持している商品が「魚の炙り焼」だ。この1年の売上も前年比134・9%と大きく伸びている。ほかにも「魚の骨撰べい」など水産原料の商品が人気だ。
健康系のアプリが浸透し栄養不足を意識する人が増える中、「カルシウムやたんぱく質、DHAなど魚の栄養素が改めて注目されている」と常岡さん。また、「お酒の飲み方が多様化し、アルコールは飲むけれど、おつまみは健康的にという意識も広がってきた。さらに、食物アレルギーを気にすることなく、健康的なおやつを食べさせたいというお母さんの思いも強まっている」と話す。
水産だけでなくヒット商品「きになるきくらげ」のような農産原料も含め、健康志向を背景に素材型の商品が拡大している。
