塩水港精糖が推進する2027年3月期を起点とする「中期経営計画(NEXT2030)」。大東製糖、フジ日本とのアライアンスを梃に砂糖事業の基盤強化を図るとともに、オリゴ糖のトップブランド「オリゴのおかげ」を中心としたバイオ事業を強化。「食×バイオ」領域における新規事業の創出により収益基盤の確立を目指す。
塩水港精糖は2023年6月、筆頭株主である大東製糖と業務提携。2025年10月にはフジ日本とアライアンス契約を締結し、購買・製造・物流・販売など広範囲にわたり効率化・シナジーを追求してきた。
木村成克社長は「太平洋製糖など共同生産工場との連携を強化し、砂糖の安定供給確保とともにコスト上昇や生産設備維持、物流問題といった課題に対応する。フジ日本との提携により、共同配船の拡大、製品倉庫の共同運用、共同配送など効率化に向けた重要事項を抽出。今後取り組みを加速させたい」と語る。
バイオ事業では、発売以来30年以上にわたるロングセラー商品「オリゴのおかげ」を基盤にBtoC、BtoB双方で商品ラインアップ拡充を図る。サイクロデキストリンやビーツなど健康食材を用いた製品にも注力。同社の「糖質研究所」が長年にわたって培ってきたバイオ技術を生かし、高付加価値製品を創出することで収益基盤(「第二の柱」)を確立させる。
「バイオはフジ日本とのシナジーが期待される領域。弊社はBtoCが中心だが、フジ日本はBtoBに強みを持つ。両社で異なる研究開発ネットワークを相互に活用することで、開発リソースの相互補完とともに研究開発スピードを飛躍的に向上できる。外部パートナー含めた共創・オープンイノベーションも積極的に進める」。
新規事業の強化では「食×バイオ」をターゲット領域に定め、共創プロジェクトを積極的に展開する。中計の5か年で成長投資・研究開発に25~45億円を想定。関連企業のM&Aも視野に入れ、「第三の柱」として収益確立を目指している。
「M&Aの対象は様々。弊社と思いを一にし、シナジーを最大化できるパートナーを慎重に見極めたい」。
26年2月、濃縮レッドビーツに「オリゴのおかげ」の主成分である乳糖果糖オリゴ糖等を配合した「ビーツのおかげ」をEC限定商品として新発売した。従来のビーツドリンクを名称変更し、「オリゴのおかげ」が築き上げたブランド信用力を持たせたものだ。TV健康番組にも取り上げられ販売は好調とのこと。
木村社長は「久野会長が掲げた『おなかにやさしい』を共通価値基準として、ブランド戦略・販売戦略を再構築した。弊社が目指す姿は『ユーモアな食品を提供し、未来を創る会社』。全社一丸となって、砂糖・オリゴ糖事業をはじめとする各事業を推進する」と力を込めた。

