ケンコーマヨネーズは「24年3月期決算説明会」を開催し、中長期経営計画「KENKO Vision2035」を発表した。新たに企業理念として「守るべきもの 心身(こころ・からだ・いのち)と環境」「使命 食を通じて世の中に貢献する」を掲げ、「サラダ料理で世界一になる」をビジョンとする。
24年3月期の同社連結業績は売上高887億2千400万円(前年比7.7%増)、営業利益29億4千900万円。コロナ5類移行を受けた外食需要の回復や価格改定により、売上高は過去最高を更新。一方で想定を上回る原材料高や、固定経費の上昇、卵関連商品の休売による生産性ダウンなどの影響により、利益面は21年度から3か年の中期経営計画で当初見込んだ経常利益40億円には届かなかった。
中長期経営計画ではフェーズ1(24~27年)を事業構造の改革と位置づけ、売上高1千20億円以上、連結営業利益33億円以上、DOE1.5%以上を目標に定めた。フェーズ3(32~35年)では売上高1千250億円以上、営業利益75億円以上、DOE2.5%以上を目指す。
説明会で島本国一社長は成長戦略、スマート化、人材投資、サステナビリティと社会的責任といった新たな計画の基本戦略を紹介。成長戦略ではマーケットインの発想による商品開発や現時点で約3割のNB品比率を27年度までに50%まで高め、ブランド認知度の向上を図る考えを示した。
さらに商品の統廃合を進めることで既存商品の収益力を強化し、事業ポートフォリオ再構築により新規事業も積極的に展開する。また35年までには海外売上高も10%以上までに引き上げるほか、SNSを活用しEC事業を拡大させる考えだ。