チルド、冷凍“ダントツ”を 「『知らんけど』とは言わない」 日本アクセス近畿エリア方針

日本アクセス近畿エリアの22年度売上高は前年比2.3%増の2千172億円。通過額は1.5%増の3千475億円。温度帯別の売上高はドライが3.8%増の521億円、チルドが0.2%増の827億円、フローズンが4.1%増の552億円。今期は売上高1.3%増の2千132億円、通過額1.6%増の3千532億円を計画する。なお、売上高は売上帰属場所の変更による影響を除いた数字。

7月10日にホテルニューオータニ大阪(大阪市)で開かれた「近畿アクセス会定時総会」において、和田龍裕執行役員西日本営業部門長代行近畿エリア統括は方針などを次の通り述べた。

  ◇  ◇

この春、大阪に来て最初に教わったのは「知らんけど」という言葉だった。ただ、私は責任を持って、アクセス会会員の売上を「知らんけど」とは言わない。

近畿エリアの総取引先4千300社のうち会員企業は231社だが、売上では約70%を占める。ここの売上を伸ばさなければ、近畿全体は伸ばせない。この5年間、近畿の売上は安定して伸長しており、コロナ前の19年度と比較すると7.8%増えた。

今期、ドライは乾物・乾麺の売場活性化、留型商品の開発強化などにより3.4%増を計画。チルドは商品力、情報力、提案力において引き続き“ダントツ卸”を目指す。売上高は0.6%増を見込む。フローズンも家庭用ナンバー1シェアを維持し、冷食は成長している麺やワントレー商品、アイスは健康志向品や地域商品の拡充を進め2.3%増を目標とする。

生鮮は洗浄不要野菜や産直品などの価値ある商品の導入、デリカは重点得意先におけるインストアシェアのアップを主軸に生鮮・デリカで0.1%増を計画する。

フルライン卸への取り組みとしては、ドライ菓子や日配菓子の提案、チルド物流を活用した冷蔵酒類のブランド構築を進める。物流については、近畿では昨年フローズンマザーセンターが稼働した。管内の物流10拠点、TPLセンター2拠点への配送を行っており、冷凍物流を最適化し問題の解決に取り組む。

  ◇  ◇

なお、総会では近畿アクセス会の田村寛巳会長(雪印メグミルク常務執行役員関西販売本部長)が「近畿エリアでは関西万博を前に、各方面での盛り上がりが期待できる」とあいさつ。新会員としてあじかん、いなば食品、川光商事、サンポー食品、正田醤油、トロナジャパン、丸善の7社が承認され、会員数は231社となった。