飲料系飲料「オロナミンCドリンク」30本入ケースが拡大 家族に支持され前年比1.5倍 栄養ドリンクで唯一無二の動き

「オロナミンCドリンク」30本入ケースが拡大 家族に支持され前年比1.5倍 栄養ドリンクで唯一無二の動き

栄養ドリンク市場が低迷する中、大塚製薬の炭酸栄養ドリンク「オロナミンCドリンク」は家庭内需要を掘り起こして安定成長を維持している。栄養ドリンク市場は21年、コロナ禍の外出自粛による人流抑制と活動量の低下がメーンチャネルのコンビニに打撃を与えたことが大きく影響して前年を3%程度下回ったとみられる。こうした中、「オロナミンCドリンク」は家族に向けたコミュニケーションを強化したことが奏功して21年は前年並みの940万ケースを維持した。

コロナの影響で市場と同様にコンビニや自販機といった家庭外での単品販売が苦戦を強いられた一方、それを補ったのがケース販売の拡大。30本入と50本入のケース販売の中で、ひときわ高い伸びをみせたのが30本入で、昨年は前年比1・5倍を記録した。

取材に応じた山野順平ニュートラシューティカルズ事業部オロナミンCプロダクトマーケティングマネージャーは「ECが伸びただけではなく、店頭販売を強化したことが奏功した。ヘビーユーザー化が進み10本パックから30本・50本への流入もある」と説明する。

30本入は黄色のリボンをあしらったデザインの外装も販売に貢献。「お中元・お歳暮やお世話になった方へのお礼の品などギフトとしてのご利用も寄与した」とみている。

これらの事象の底流には、家族に向けたコミュニケーションがある。「昨年は特に家族に関するテーマを中心に訴求した。リアルでの訴求が難しい中、デジタル施策の中でTwitterでの発信を一層強化した。母の日・父の日・七夕・敬老の日と11月の家族の日などの各歳時に合わせてTwitterキャンペーンを実施し、多くの方に参加していただいた」と振り返る。

山野順平氏(大塚製薬)
山野順平氏(大塚製薬)

家族イメージの醸成に伴い、安心安全のイメージも強化されたとみられる。「オロナミンCドリンク」はビタミンC、ビタミンBを配合し着色料・保存料ゼロの設計が特徴になっている。

この中味設計で幅広い層に飲まれる中、昨年は特に20代・30代男性と40代女性が拡大した。「女性のヘビーユーザーに支えられたこともプラス要因」との見方を示す。

今年も昨年に引き続き家族をテーマに掲げる。「将来につなげていく第一歩としてデジタルを強化してきた。今年は家族以外の施策も増やし、コロナが収束すればデジタルとリアルのハイブリッドで展開していきたい」と意欲をのぞかせる。

家族以外の施策としては、新たに「頑張る人」に向けたコミュニケーションを強化する。「子どもから大人までココロとカラダを元気にするおいしい炭酸栄養ドリンクのポジションを改めて強くしてきたい。特に今年は家族と、頑張る人をしっかり応援していきたい。総じて頑張る人がイキイキと元気に活躍できる社会を応援するようなドリンクでありたい」との青写真を描く。

SDGsや環境意識の高まりに対しては、ラベルレスボトルの展開とともに「ブランド全体でリサイクル効率が高いガラスびんの価値を伝える活動も行っていく」。

関連記事

インタビュー特集

Mizkan フルーティス刷新(後編) 「新・果実体験」を提供 リフレッシュしたい時に

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。家庭用では業務用で人気の「シャインマスカット」「あまおう」「白桃」を、家庭用・業務用の双方で「ざくろ」を新発売した。

Mizkanフルーティス刷新(前編) 果実のおいしさが主役の新製法 マーケティング本部 田中菜々美氏に聞く

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。

学生が育てるアーモンドの木 明日の社会へ価値循環 デルタインターナショナル×キャンポスブラザーズ

アーモンドの世界的産地である米カリフォルニア州でも、トップクラスの供給量を誇るキャンポスブラザーズ社。日本の販売総代理店を務めるデルタインターナショナルでは、学生の手でアーモンドの木を育てて商品化することを目指す玉川大学の...

原点は休憩中に見上げたキウイ 全国で食材発掘、生産者と企業つなぐ サッポロビールの地域創生事業

 明治9年(1876年)、北海道で新たな産業を興すべく設立された「開拓使麦酒醸造所」をルーツとするサッポロビール。創業150周年を迎える今も、その“開拓”の精神は息づく。ビール会社としての枠にとらわれない発想力を武器に、事業領域拡張の最前線で奮闘する人物に迫った。一次産業を担う各地の生産者と企業のバイヤーをつなぎ、農林水産物の需要創出をサポートするサッポロビールの地域創生事業。その原点は、外食企業のコンサルティングを手がける部署で九州の拠点に配属されていた、一人の担当者のひらめきだった。

カキ養殖の展望を聞く〈前編〉 “殻付き”市場拡大 環境変化と効率化に対応 シーパジャパン・吉本剛宏社長

瀬戸内海で養殖カキが甚大な被害を受け、生鮮市場だけでなく加工メーカーや流通にも影響が及んでいる。こうした中、従来の養殖方法とは異なるシングルシード養殖法が注目されている。