3月は佐賀県産品一色に
「待ち合わせと言えばアマンド」のフレーズで知られる洋菓子と喫茶のパイオニア「アマンド」。現在、月間500万人以上の歩行者が行き交う六本木交差点に面する六本木店で、洋菓子を徹底強化して一点突破を図ろうとしている。
飲食畑を歩み昨年1月から現職の勝俣勉社長は「『洋菓子という甘いものでお客様を幸せにする』のが創業者のミッション。就任時にこれを企業理念のトップに掲げた」と語る。
この企業理念にのっとって実現にこぎ着けたのは洋菓子の内製化。「おいしい洋菓子を追求してブランドを強化していくには自社で製造しなければダメだと考えた」。

3月、1階の洋菓子売場のバックヤードに洋菓子の厨房を設けパティシエを招聘した。パティシエの姿は買場からも垣間見ることができ、「ライブ感で見え方が変わり、テイクアウトの比率が上がってきた」という。
おいしい洋菓子という観点から素材も探索。「甘いもの、洋菓子・デザートに使える素材を持たれているところとコラボしたい。洋食も提供しているが、洋食のあとにデザートとコーヒーを楽しんでいただき、お帰りの際に洋菓子をテイクアウトしていただくのが理想」との考えを明らかにする。
この考えの下、現在、佐賀県の産品を販売する佐賀県公式ECモール「SAGAマルシェ」と共同し、佐賀県の魅力を発信するプロモーションを3月31日までの期間限定で展開している。

相乗効果としては、ECモール「SAGAマルシェ」への誘導を見込む。この目的の下、佐賀県の特産品のコハダ、芝エビ、レンコン、いちご、温州みかんなどを使用したメニュー4品の提供に加えて、佐賀県産品の特設コーナーを設置。店舗装飾ではデジタルサイネージによるPR動画の放映やディスプレイ、販促物などを設置することで佐賀の魅力を空間でも演出している。
さが県産品流通デザイン公社の西園昌代加工食品販売支援グループ副グループ長は「効果的に佐賀県の特産品を知ってもらうことができる」と期待を寄せる。
同公社は佐賀県生産者との橋渡し役も担う。「今回、ご縁が得られた生産者さまとはプロモーション後もぜひ取引をさせていただきたい。見た目が悪い規格外のものも使わせていただきたい」(勝俣社長)と述べる。

勝俣社長は、六本木が「夜の街」のイメージから昼夜融合した「芸術の街」へと変わりつつある点にも着目している。「生活スタイルが変わったとはいえ、カフェ・喫茶は人と情報が集まる場所でないといけない。洋菓子喫茶というジャンルを確立し、『アマンド』を情報発信基地にして六本木の活性化にも貢献していきたい」と意欲をのぞかせる。
