マリンフードは、主力商品のチーズ製品とともに販売好調のチーズ代替品「スティリーノ」が19年目を迎え、消費者の健康・価格志向に合致し市場を広げている。現在、主力の長浜工場(滋賀県)では、需要拡大に伴い生産ラインを増設しており、今秋には将来を見据えて第二棟が竣工する。
そして、吉村直樹社長が成長戦略に挙げるのがM&Aだ。24~25年は牛乳、冷凍クレープ、ポップコーンを製造販売する各企業を取得。既存のチーズ類をはじめ冷凍のホットケーキやワッフルとの親和性も高く、提案の幅を広げている。今期もスイーツ関連など4社のグループ入りが確定しており、吉村社長は「今後も仲間を増やし、激変する消費環境に対応していくとともに、幅広い需要に応えていく」と強調する。
食品市場には様々な商品群で代替食品が存在するが、この市場でマリンフードのチーズ代替商品「スティリーノ」は圧倒的なシェアを獲得している。
スティリーノは、チーズの主成分である乳脂肪を植物油脂に置き換えた原料で、2007年に市場に投入すると、消費者の健康志向や経済志向と合致し徐々に市場を拡大させ、現在の生産量は年9000t。さらに市場拡大する中で様々な需要に応えてきた結果、現在好評のチーズとブレンドした「ベビーチーズブレンド」「スライスチーズブレンド」などのブレンド品を合わせると1万2000tほどだ。これは、国内チーズの年間総消費量が32万tほどなので、チーズの約4%と、代替市場では高い数値と言える。
特にベビーチーズブレンドは、消費者からの支持も得て大手流通の受託商品のラインアップも拡充するなど生産量が増大しており、長浜工場のベビーチーズラインは、23年に5号、25年に6号、26年に7号、そして27年2月には8号ラインの増設を予定している。
同社の商品は、チーズ類、代替チーズ、創業のマーガリン、バターなどの乳製品をはじめ冷凍のホットケーキやワッフル、常温品ではピザソース、フリーズドライの玉子スープなど3温度の商品を取り扱っている。これらに、24~25年に実施したM&Aで牛乳、冷凍クレープ、ポップコーンなどが加わり、既存の販売ルートに乗せることで販売の相乗効果を図っている。
同社の前期(25年12月期)売上高は、チーズ類増産効果とM&A効果で連結総売上高は437億円と大きく増収した。売上構成比はチーズ41%、スティリーノ20%で、3つ目の柱に一気に上ったのが25年3月にグループ化した牛乳など乳製品を中心に企画販売するエムケーフーズ(26年6月1日付で本体と合併)の約16%。
また、海外へはチーズ類を中心に台湾、香港、東南アジアなどに輸出している。構成比はまだ低いが、22年に設立した「マリンフードUSA」による米国での展開も含めて海外事業も強化していく。
今期(26年1月~)は、スティリーノ製品関連の拡大と、さらにスイーツ関連4社のM&Aを実施し、連結総売上高は前期比7%以上となる470~480億円の着地を見込んでいる。今後も年間5社ほどをM&Aでグループ化し、さらなる成長を見据えていく。

