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味の素「ロードマップ」前倒し挑戦 新規事業創出へスピード加速

 味の素の2026年3月期売上高は前期比3.5%増の1兆5837億円、事業利益は13.7%増の1811億円の増収増益だった。調味料・食品セグメントおよびヘルスケアセグメントが増収増益に貢献。売上高・事業利益ともに前年度に続き新記録を更新。事業利益は二ケタ%成長を継続した。調味料・食品事業と冷凍食品事業を合わせた食品事業全体でも増益。ヘルスケアはファンクショナルマテリアルズ(電子材料等)などが大幅増益だった。

 27年3月期売上高は8.8%増の1兆7230億円、事業利益は8.7%増の1970億円を計画。売上高・事業利益ともさらなる新記録となる増収・増益を見込んでいる。調味料・食品事業、冷食事業、バイオ&ファインケミカル事業の各事業で成長を計画している。

 なお、26年2月末以降の中東情勢によりコスト面・調達面で影響が生じる可能性があるが、機動的な対応により業績への影響を最小限に抑制。新執行体制のもと、グループ全体の人財力・組織力を一段と引き上げ、経営の実行力を高めながらASV経営を進化させ、「2030ロードマップ」における経済価値指標(ROEなど)および社会価値指標(環境負荷50%削減など)の前倒しの達成に引き続き挑戦する。

 中村茂雄社長は、5月7日に開催した企業価値向上に向けた取り組み説明の中で、「社長就任後の1年を振り返り、中長期の具体的戦略が少ないことを起点に議論を重ね、論点を整理した」とし、そこで出た課題をもとに7つの全体戦略を決定。7つの戦略のうち「中長期成長戦略」「組織の実行力のスピードアップ×スケールアップ」「コーポレートガバナンス、コンプライアンスの強化」について具体的な対応策を示した。

 「中長期成長戦略」では、5月からイノベーション創出に向けCEO、食品・バイオ事業本部長らにより「全体成長戦略会議」を新設し、重点課題を抽出。新規事業には「INNOSEED by AJINOMOTO」を立ち上げ、“事業を生み出す”段階に進める。「組織の実行力」では、人財・組織・ガバナンスを含めた観点から経営体制を見直す。「ガバナンス、コンプライアンスの強化」では、グループ・コンプライアンス委員会に加え、地域コンプライアンス委員会を新設。本社主導から地域の実情を踏まえたリスク把握・対応を可能とする体制に進化させ、意思決定スピードと実行力を高める。

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