味の素グループ 新技術を導入した秋季新製品 生活者インサイトを商品に反映

味の素グループは5、6日の両日、都内レストランで食品専門紙(誌)、経済紙(誌)、ライフ系メディア、インフルエンサーなど約380名を招き、グループの秋季新製品説明会を開催。「食のWONDER LAND~あじ食(ク)エスト~」をテーマに、媒体各社が自由にブースを回り、試飲、試食を交えながら担当者から直接、技術的な特徴や熱い思いなどを聞く、謎解き冒険体験型形式で行われた。

●新ブランド「だし屋のみそ汁」は、コロナ禍の内食率の高まりを受け、急拡大中(2019年度比約165%の約171億円)の即席みそ汁市場に、新ブランドのだし入り4品(かつおだし、かつおとこんぶのあわせだし、いりこだし、赤だしと4種のバラエティセット)を投入。主にシニアや仕事に疲れた女性に向け、ほんだし事業で培った独自素材や技術を活かし、だしと相性のよい味噌と具材の最適バランスを訴求。流通の評価は「非常に高い」。

●「クノール サクサクdeコパン」は、濃厚スープとサクサクパンが味わえ、忙しいランチでも味わえるカップスープ。お湯を入れた瞬間にパンがふやけ、サクサク感が楽しめないなどの不満の声を踏まえ、パンにオイルをコーティングしてパンのサクサク感を実現。コーンは北海道自社契約農場栽培のスーパースイートコーンを使い、収穫後24時間以内にパウダー化する技術を採用。

「味の素KKコンソメ」
「味の素KKコンソメ」

●生活者のメニュートレンドが変化する中、「味の素KKコンソメ」を17年ぶりに味をリニューアルした。従来までは主に野菜スープ用に使われてきたコンソメだが、リニューアル品では、技術開発によってコクに厚みをもたせ、肉のだし感を強めるなど改良。パッケージでも「味の素KKコンソメ」のおいしさの秘密として、製法や原料へのこだわりを伝達するデザインに変更した。

●「スチーミー むね肉のしっとり蒸し鶏用」は、スチーミー初の”鶏むね肉”用品種。独自の配合と圧力スチームパウチにより、レンジ調理でも鶏むね肉がしっとりおいしく仕上がる。ソースは鰹と昆布のだしを合わせた和風の味付け。パウチによる圧力と、ソースの中に鶏むね肉を柔らかくする成分が含まれている(特許)。食材が高騰する中、鶏むね肉は比較的安価で手に入りやすいため、シニアに人気の食材。

●「Cook Doきょうの大皿 ごま担々風 豚大根炒め用」は、豚バラ肉に大根を加えてフライパンで炒めるだけでメインのおかずが簡単に作れる。家庭では出せない味わいで、肉と野菜の栄養バランスが良いことが特徴。大根は味がしみたり、柔らかくなるまでに時間がかかるが、大根の細胞が離れるのを促進する技術を採用することで短時間調理を可能にした。ごまの風味と花椒の香りに、豆板醤やみそのコクが感じられるソースも特徴。

「AGFブレンディスティック」
「AGFブレンディスティック」

●パスタキューブ4品目の「香味ボロネーゼ」。ビーフのコク・香味野菜の風味・ハーブの香りが重なった、家では作れないような味わいのキューブ型パスタ用調味料。フライパンひとつで調理するワンパンパスタは、調理の際に麺同士がくっついてしまう。そこで麺一本一本をタンパク質でコーティングする技術を採用し(特許)、麺同士がくっつきにくく、プリッとした食感が長続きするよう仕上げた。

●「Cook Do KOREA!」ビビンバ炒め用=本場韓国コチュジャンと厳選した牛だし、キムチ風味のうま辛い味わいに、にんにくとごま油の風味を感じる、ごはんと相性抜群のビビンバ風メインおかずの素。「Cook Do」は中華がメインだが、新製品により韓国料理が手軽に楽しめる。韓国系食材は右肩あがりで推移。2020年のコロナ禍以降、韓国ドラマ等の影響で常に伸び続けている。

●「味の素KKおかゆ」=従来品は、半分食べて半分はストックするなど、シニア層には量が多過ぎるとの声があがり、新製品として3食入りを発売。酸素を吸収する厚い包材を採用したことで賞味期限が15か月に伸び、備蓄用としても使える。おかゆ市場は、コロナや南海トラフ報道に伴う備蓄需要、値上げ、令和の米騒動により需要が激動。今後は日常食として洋風・和風・エスニックなどの食材との組み合わせを提案。

「J-オイルミルズ AJINOMOTOオリーブオイル」
「J-オイルミルズ AJINOMOTOオリーブオイル」

●「AGFブレンディスティック まろやか豆乳カフェオレ」は、プラントベースミルクとして豆乳が伸長しており、カフェでもソイラテが若年層に人気。そこでカフェオレでは対応できない豆乳カフェオレを発売。豆乳の風味を引き立たせ、まろやかでコクのある味わいに仕上げた。ブレンディ初の乳素材不使用商品。専用のクリーミングパウダーによりで、どうミルク感を再現するかに苦労したと言う。

●「J-オイルミルズ AJINOMOTOオリーブオイル」シリーズは、素材本来の味を引き立てる風味で、洋風料理を中心に、サラダ、炒めもの、揚げものなどさまざまな料理によく合うオリーブオイル。苦味や辛味が少なく、あっさりした風味のため、子どもがいる家庭にも最適。容器は開封後も酸素に触れにくい鮮度キープボトルや、酸素バリア性と遮光性に優れた紙パックなどを採用している。