月桂冠は、アルコール度数5%の日本酒「アルゴ」で多様化するライフスタイルとお酒へのニーズに応える。一般的な日本酒に比べてアルコール度数を3分の1に抑えつつ、飲みごたえや日本酒らしさにもこだわった。料理やその日の気分にあわせ、平日でも翌日を気にせず日本酒を気軽に楽しめることがポイントだ。大倉泰治常務取締役営業副本部長は「日本酒に対するハードルを下げ、様々な場面でより多くの方に親しんでいただけるようにしたい」と期待を寄せる。
「日本酒のハードルを下げる」
9月23日から全国で発売を開始し、川栄李奈さんを起用したテレビCMを放映する。
同社の調査によると、日本酒は他のアルコール飲料に比べて「翌日まで残る」「二日酔いになりやすい」とのイメージが最も高かった。また平日(月~木曜)によく飲むお酒として選ばれていないことも分かった。その一方、日本酒造組合中央会の調査で「低アルコールの日本酒」に対する購入意向は50%を超えており、一定のニーズがあると判断した。
「アルゴ」は、低アルコールの日本酒でありながら爽やかな酸味と深いコクを楽しめることが特長だ。
マーケティングを統括する柴垣昭彦営業推進部部長は、「日本酒らしいおいしさにこだわった」ことを強調。一般的な商品に比べて原料米の使用量を1・3倍とし、オリジナル酵母で飲みごたえをアップさせ、生貯蔵で日本酒らしい香りを実現した。飲み方は冷やしてストレートかロックをすすめる。ネーミングはそのままアルコール度数5%にちなんだもの。小売価格(税別)は720㎖瓶が880円、300㎖瓶が380円。
低アルコールの日本酒について、「市場規模はまだまだ小さいが、将来的には大きな成長も見込める。年齢・性別にかかわらず、日本酒になじみのない方にも『アルゴ』をぜひ試して欲しい」(柴垣部長)と展望する。
発表会には川栄さんがCMと同じ爽やかなブルーの衣装で登場。過去に日本酒を題材にした映画に出演したこともあり、「日本酒は好き」とコメント。ステージ上で「アルゴ」が出されると、「フルーティな香りで本当においしい。ごくごく飲めてしまう。日本酒がこれまで以上に身近になった感じがする」と話し、早々にグラスを空にした。