8.5 C
Tokyo
7.8 C
Osaka
2025 / 12 / 15 月曜日
ログイン
English
逆光線(コラム)端境期の正しい一手

端境期の正しい一手

今夏の旧盆が終わりを迎えようとしている。ご先祖さまの霊魂が浄土から現世に戻ってこられる期間とされており、お墓参りに出掛けた方、自宅で迎え火を焚かれた方など多くいらっしゃると思う。季節が夏から秋に移り替わっていく節目とのイメージも強い。

▼食品スーパーの店頭では8月下旬から9月にかけて春夏商材から秋冬商材への棚替えが本格化していく。しかし近年は気候変動を背景に残暑が長引く傾向にある。昨年の歴史的な酷暑は記憶に新しいところ。大手生麺メーカーの幹部は「小売業から冷し麺の販売期間を延長したいとの要望が増えている」と明かす。

▼とはいえ季節商材の増産はリスクが大きい。仮に残暑がほとんどなかった場合、包材などがロスになるからだ。例えば21年は8月中旬に台風や秋雨前線の影響で気温が低下、夏季商材の販売にてこずった。

▼前出のメーカーは、盛夏に冷し麺の特売を減らしたという。その代わり端境期にざるそば・ざるうどんなどのメニュー提案を強化。「生産や物流の人手不足が深刻度を増すなか、販売の平準化を図りたい」。正しい一手だと思う。

関連記事

インタビュー特集

日本酒「獺祭」輸出4割増 「海外トップブランドが強み」桜井社長

清酒「獺祭」の輸出が世界各国で伸びている。前9月期は総売上高213億円(前年比9%増)のうち、輸出実績(未納税含まず)は79億円、実に4割増だった。

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。