平和堂 デリカを核にMD再構築 競合へ対抗強める

平和堂は7月19日、滋賀県長浜市の「フレンドマート長浜祇園店」を完全建て替えしてオープンした。売場面積は旧店比1.3倍の410坪に拡大させ、「デリカを核」に畜肉ではウインナー売場も拡大させるなど、子育て世代も取り込む各種施策を展開している。

夏原行平副社長は「地域ニーズと競合店に対抗し得るMDを再構築した」とし、長浜地区7店舗により、売上高150億円以上で商圏シェアは旧店時の28・5%から30%以上を目標とする。

同店は、もともと地元スーパーの居抜きで出店した。しかし、20年のコロナ禍に過去最高売上高を計上した後は、21年にドラッグのコスモス、22年にディスカウントのラ・ムーが近隣に出店すると「売上がじり貧になっていった」(夏原副社長)。

ただ、立地は県道に接するなど良いものの、居抜き店舗のため「売場後方支援が十分でなく、バックヤードの狭さからオペレーションが非効率だった」(同)ことで建て替えを決めた。

核となるデリカは、既存の400坪型売場に比べ、売上高構成比は2ポイントほど高い16%で、商品数は40品ほど多い318品。また、商品規格はデリカや青果を中心に「適量にこだわっていく」(小川徹志店長)とし、家族構成やシーンを選ばず、少量規格からジャンボパックまで揃え、既存の主力顧客の50歳代以上から、40歳代以下の子育て世帯などに訴求するとともに、各売場で価格対応も強化する。

ただ、主な競合店は地元スーパーのフタバヤとする。ドラッグなどのディスカウント系は価格訴求が強いが、「平和堂に求められるのは価格だけなのか?」(夏原副社長)。それだけではなく、鮮度、品揃え、サービスに価格対応をプラスさせ臨む。

商品では、「さばそうめん」「焼き鯖サンド」など地元こだわり商品、独自商品を強化し、来店を促す。

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