三菱食品 成長サイクルの実現へパートナー企業と価値共創 「ビジネスパートナーミーティング」で方針

三菱食品は8月8日、東京・帝国ホテルで「三菱食品ビジネスパートナーミーティング2023」(BPM2023)を開催した。メーカートップらを招き、2024年問題を見据えた物流施策や、データ×デジタルを活用した需要創造など、同社の取り組み施策を説明した。出席メーカーは、加食・低温・菓子・酒類の計355社449人。

冒頭あいさつで京谷裕社長は「コロナが5類に移行し、足元では人流や経済活動が回復に向かいつつあるが、生活者の価値観やライフスタイルは変化している。コロナ前に戻るのではなく、今後新たな時代のあり姿に向けて変貌を遂げ、常に新たな事象や変化に向きあうことが求められる“withサムシング”の時代の入り口に立っている」と指摘した。

さらに「人口減少や超高齢化で国内需要が成熟化し、モノが売れにくい市場環境となることが予想されるが、決してネガティブにとらえる必要はない」とし、「市場の変化に伴い、商品戦略を『量』から『質』へ、『守り』から『攻め』に大きく変革していくことが重要になる」と呼びかけた。

また、量的縮小とニーズの多様化が加速する市場においては「新たな需要を継続的に創出し、成長し続けるために情報価値とブランド価値の創造が不可欠」とし、「それをパートナー企業の皆さまと実現することが、私どもが掲げる『次世代食品流通業』の重要な役割」と強調した。

そのうえで、京谷社長は「フルカテゴリー・フルエリア・フルチャネルの当社データをフル活用し、パートナーの皆さまと新たな顧客体験・情報価値を創出し、新たな売上を生むことで生産性向上や競争力強化にもつながる。成功体験を積み重ね、真の信頼関係を構築し、ビジネスパートナーの皆さまと成長サイクルを実現していきたい」と意気込みを語った。

続いて、「物流2024年問題への対応」「輸出・海外事業について」「MCフーズの原料調達機能」「DDマーケティングの進化――行動変容を生み出す価値創造の決め手」の各テーマについて、具体的な取り組み事例を紹介した。