味の素 Z世代と「MIRAINOMOTO」 中津市の未収穫「タケノコ」商品化

味の素は、Z世代と取り組む「MIRAINOMOTO」プロジェクトの一環として、伊勢丹新宿店とのコラボイベントを6月7日から11日まで期間限定で行った。

「MIRAINOMOTO」は、Z世代事業創造グループが立ち上げたプロジェクトで、高齢化や後継者不足によって収穫できない未収穫農作物をZ世代の学生と収穫し、加工・販売までつなげようという取り組み。昨年は大分県中津市の未収穫農産物である「タケノコ」を収穫し、水煮に加工して県内スーパーで販売したが、2年目の今年は立命館アジア太平洋大学、九州大学、別府大学、大分大学の学生20人が活動し、地元大分県だけでなく伊勢丹新宿店の青果売場でもタケノコの水煮を販売。さらに同店のレストランでは、タケノコの水煮を活用した期間限定メニューを提供した。

大分県中津市は、少子高齢化や都会への人口流出により過疎化が進み、農業後継者の不足やそれに伴い発生している未収穫農作物が問題となっていることから、地方が抱える社会課題を解決しながら、社会価値と経済価値の共創を目指す味の素との考えが一致した。

伊勢丹新宿店のイベントで奥塚正典中津市長は、「もともと商品価値があるものを放置していることはもったいなく、『もったいない精神』から生まれた企画で、未収穫のタケノコを何とか商品価値のあるものにしたかった」と説明した。「学生さんたちは食品ロスの撲滅や荒れた竹林問題をどうにかしたいという想いがあり、味の素には未収穫のタケノコを商品化し全国にアピールすることで社会貢献したいという想いがあり、それぞれに想いが詰まった取り組みだ」とし、私は「これを『中津、タケノコ物語』と捉えている」と語った。

「MIRAINOMOTO」メンバーの立命館アジア太平洋大学2年の若林快卓さんは、「中津の竹害にはいろいろな問題が絡んでいる。この活動では実際に現場に足を運び、タケノコを収穫することで、ただ頭で考えるだけでなく、課題解決に貢献できていると実感することができた」と参加理由を述べた。

味の素食品事業本部マーケティング開発部Z世代事業創造グループの玉置翔氏は、「Z世代グループとして社会問題解決に関わりたく、中津市の実情を知ってプロジェクトを企画した。伊勢丹新宿店のおかげで今回の取り組みが全国に知れることはうれしい。学生の発信力は大きく、こうした取り組みを通して学生の商品への見方が変わればいいと思う」と語った。

イベントでは、伊勢丹新宿店本館地下1階のフレッシュマーケット/青果でタケノコの水煮の特別販売を実施し、同フロアのキッチンステージでは同じくタケノコの水煮を使った特別メニューを展開したほか、本館7階のレストランフロアでは取り組みに賛同したレストラン(全3店舗)でもタケノコの特別メニューを提供した。

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