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2025 / 11 / 03 月曜日
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逆光線(コラム)野菜残渣でウニ養殖
〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

野菜残渣でウニ養殖

海藻がよく繁る沿岸地域で、その海藻が著しく減少し繁茂しなくなる現象を「磯焼け」という。磯焼けにより海藻を餌とするアワビやサザエ、海藻を住処とするカサゴやメバルなどが減少し、沿岸の漁業には打撃となる。

▼静岡市の用宗海岸では地元の新たな名物としてアカモクなどの海藻類を特産化する動きがある。アカモクは健康維持や美肌効果が期待できるスーパーフードだが、同海岸では水揚げがほとんどないウニが増加し海藻類を食べ荒らす磯焼けが深刻化している。

▼この課題解決へ海藻類を食害するウニを捕獲し、野菜を餌として与えて養殖する試みが焼津市の水産高校で始まった。陸上でのウニ養殖を提案したのは大手漬物メーカーで、漬物製造の過程で出る白菜やキャベツなどの残渣をウニの餌として提供している。

▼水産高校の生徒が臨海実習場で管理に取り組み、大学も参加してデータ解析などを行っている。野菜残渣が陸上でのウニ養殖に有効活用される、まさにサステナブルな取り組みだ。野菜で育ったウニは一体どんな味がするのか、いつか食べてみたい。

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