ファミマから“飲むブラックサンダー”登場 「フラッペ」に新技術 クッキーが水分吸わず真骨頂のザクザク食感を再現

 ファミリーマートは4月26日、“飲むブラックサンダー”として有楽製菓の「ブラックサンダー」とコラボしたフローズンドリンク「フラッペ」を新発売した。

 新技術で、フローズンドリンクの冷たい飲みごたえと「ブラックサンダー」の真骨頂であるザクザク食感の両立を図ったのが最大の特長。

 「ブラックサンダー」は、ココアクッキーとプレーンビスケットをチョコレートでコーティングしたチョコバーで、これを「フラッペ」で表現することに挑んだ。

 挑んだのは、果肉を使った「ストロベリーフラッペ」とは別路線となる菓子などをベースにした食感系「フラッペ」で、これまでのチャレンジについて商品本部FF・スイーツ部カフェ・スチーマーグループの岩井翔太郎氏は「クッキー入りの『フラッペ』は過去にも発売したが、クッキーが水分を吸ってしまい時間が経つと食感がなくなってしまう。昨年、これを克服するため、混ぜ込むのではなく上部に乗せてみたがやはり水分を吸ってしまった」と振り返る。

ファミリーマート商品本部FF・スイーツ部カフェ・スチーマーグループの岩井翔太郎氏 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
ファミリーマート商品本部FF・スイーツ部カフェ・スチーマーグループの岩井翔太郎氏

 この課題解消に向けて、今回、様々な研究を経て編み出されたのがクッキーをチョコレートコーチングで包み込む技術。

 これを導入して開発されたのが「黒いブラックサンダー チョコレートフラッペ」(税込320円)と「白いブラックサンダー クッキーバニラフラッペ」(同)の2品となる。

 同2品について、有楽製菓の河合辰信社長は「ザクザク感がここまで表現できるとは思っていなかった」と太鼓判を押す。

 さらに推奨としては「『ブラックサンダー』を別で購入して“追いブラックサンダー”をすればさらにザクザク」とコメント。

 キャンペーンでは、ファミマのアプリを提示して「ブラックサンダー」の「フラッペ」を購入すると「ブラックサンダー」の無料クーポンが必ずもらえる企画やファミリーマート公式ツイッターアカウントで「ブラックサンダー菓子箱セット」が当たる企画を実施する。

 キャンペーンはそのほか100円引きクーポン印字レシートやSNSでの割引クーポン配信などを多岐に展開していく。

 TVCMも放映し、TikTokではCM楽曲を登場させて「♯フラッペイナズマダンス」の投稿を促し認知拡大を加速させる。

 今回は大型コラボ商品の位置づけで、「黒いブラックサンダー チョコレートフラッペ」は夏頃までの展開を予定し、「白いブラックサンダー クッキーバニラフラッペ」は数量限定発売となる。

 コラボ商品は、前年度(2月期)の「フラッペ」好調の牽引役になったことから強化の構え。

 前年度は「カフェフラッペ」と「ストロベリーフラッペ」の定番2品に加えて限定商品9品を展開。限定9品のうち6品がコラボ商品で好評を博したという。

 「『フラッペ』はまだまだ認知度が低く、誰もが知っているブランドとコラボすることで認知度を上げていく。その点、昨年は非常に上げることができた。今期は月1回くらいのペースでコラボ商品を発売して数量ベースで115%を目指す」(岩井氏)と意欲をのぞかせる。

 「フラッペ」のメイン顧客層は30‐50代女性。「ブラックサンダー」とのコラボでは、男性の新規ユーザーの獲得も見込む。

 「『ブラックサンダー』は男性も結構購入している。これまで『フラッペ』を知らなかったお客様にも手に取っていただきたい。昨年、最初にコラボした『GODIVA』商品では新しいお客様からお問合せをいただいた。今年も新規顧客を獲得してコラボ先にもメリットがあるメーカーさまを選んで発売していく」と語る。

 今期滑り出しは好調で、定番2品の3月29日のリニューアル発売と温かい気温が奏功して金額ベース160%で推移している。

 「カフェフラッペ」はコーヒー由来原料量を過去最大となる21年比約1.2倍配合するなどして刷新。「ストロベリーフラッペ」も果肉・果汁の使用量を過去最大とした。21年比約1.1倍の果肉・果汁を使用したほか、果肉サイズを21年比で約1.3倍大きくして磨きをかけた。

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