日本気象協会 biz tenki
加工食品漬物「漬物」はもっと売れる 健...

「漬物」はもっと売れる 健康軸×食べ方提案で消費創出 次世代ユーザー獲得へ日本アクセスの提案

日本アクセス チルド食品MS部長 宮野誠氏
同部和日配課 辻中絵梨氏

和日配市場では、値ごろ感を外した商品群の購買減が顕著になってきた。24年度の家庭用市場全体は前年微減。練り物や蒟蒻など、価格改定もあり前年に届かなかった。当社は金額では前年を上回ったものの実際には数量では苦戦。納豆など節約食材は堅調だが、需要は割安なPBに集中している。普段は安い商品を買いつつ、たまに少し高いものを買う“プチ贅沢”的な消費行動も見られるものの、惣菜コーナーの普及により和日配の一部商品では惣菜に流れている傾向にある。

漬物については、沢庵・梅干は前年を上回ったが、不作や原料不足・生産者不足により価格改定するなど課題が残る。主力のキムチ、浅漬、古漬は前年割れとなり、漬物全体として前年を割っている状況。比較的原料が安定しているらっきょう・生姜は、コロナ以降じわじわと需要が減少しているものの、安定した消費につながっている。アレンジレシピや美味しい食べ方をアピールし、若年層にもしっかり売り込んでいくことで好機になると考えている。

キムチは若年層に人気があり、健康志向や腸活の流行とも親和性が高い。汎用性があり、調理素材としての活用提案も有効で、ブランドコラボやパッケージ変更による価値創出も期待できる。だが、24年度の猛暑や干ばつ、局地的な集中豪雨などの天候要因による原料不足で安定供給に影響が出ている。他の漬物にも、調理素材としての提案を広げれば市場全体の活性化につながると考えている。

例えば飛騨地方の「漬物ステーキ」のように、古くなった漬物の活用方法など地域に根付いた伝統的な製法や食べ方を再評価し、浅漬から古漬までの幅広い食文化の発信も必要だ。漬物は塩分が高めで体に悪いというイメージがあるが、実際は現在流通する多くの漬物は減塩化されている。それならばパッケージに減塩表記をすれば良いと思われるかもしれないが、味への不安から逆効果になることもあるので慎重な対応が望まれている。

漬物は野菜由来のミネラルや乳酸菌も摂れる栄養価の高い食品。特に腸活ブームの今、発酵食品であることはもっとアピールすべきで、塩分を含め「漬物は効率よく栄養摂取できる食品」とポジティブに伝える工夫が求められていると感じる。

当部は今年度からこれまでのマーチャンダイジング機能に加え、小売店さまが抱える漬物売場の課題、またメーカーさま側の課題を中間流通の立場から当社が解決していく提案型の活動を強化していく。売場のシェア拡大を目標に、消費者ニーズに応じた多様な食べ方提案やご飯のお供イベントなど、業界全体を盛り上げる企画や、今後の市場ニーズに沿ったマーケティング機能と提案力を生かし、伝統を守りながら新たな市場を創出していきたい。

関連記事

インタビュー特集

ごま・きな粉の真誠 冨田博之社長 新領域への挑戦果敢に 「おつまみ」で新たな売場開拓

ごま・きな粉の真誠(愛知県北名古屋市)の25年12月期連結売上高は104億6100万円となった。前年をやや割り込んだものの、価格改定や相場変動で一部原料ごまの価格が軟化したことなどから粗利が改善、営業増益とした。

生産現場が潤う農業を 安定供給と安定価格実現 アムハイドロ・パシフィック ポール・マイルズ社長

気候変動や耕作地の減少、後継者不足など農業が抱える課題は多い。農作物を扱う流通・小売業にとっても、天候に左右されやすい不安定な供給量とそれに合わせた価格の変動など、問題点はいくつも挙げられる。

“お米の新たな発酵食品” 代替肉CoMeat®需要創出に挑む 跡部季子取締役

プロテインクライシスが叫ばれる昨今、キノコなど糸状菌から作られる代替肉(マイコプロテイン)が注目を集めている。2021年設立のアグロルーデンス(佐賀清崇社長)は、お米と麹で作った新たな発酵食品CoMeat®を展開。

Mizkan フルーティス刷新(後編) 「新・果実体験」を提供 リフレッシュしたい時に

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。家庭用では業務用で人気の「シャインマスカット」「あまおう」「白桃」を、家庭用・業務用の双方で「ざくろ」を新発売した。

Mizkanフルーティス刷新(前編) 果実のおいしさが主役の新製法 マーケティング本部 田中菜々美氏に聞く

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。