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カクヤス 好調な個人飲食店に照準 強みの自社物流網磨く オリジナル品も増強へ

ビール1本から送料無料、即日配達。そんな“酒販業界の非常識”を自社物流網で実現しているのが「なんでも酒やカクヤス」だ。

飲食店向けの販売を主体とする酒販店がコロナ禍で打撃を受けるなか、強みとする家庭向けの宅配を拡充。酒類以外の食品や日用雑貨の取り扱いも強化するなど、業務用、店頭小売と合わせて事業領域を広げてきた。

「コロナの制限を受けずに、やっと普通に商売できた1年間だった。だが外食産業の受けた影響は大きく、大きな宴会や企業の接待もまだ復活していない。そうした変化にどう対応するか考えてきた」。22日の事業説明会で、カクヤスグループ会長兼CEOの佐藤順一氏が語った。

とりわけ居酒屋チェーンは売上がコロナ前の7割にとどまる一方、個人経営の小規模店の多くは完全回復。店主の顔がみえる商売の強みが発揮されているとみる。

売上の約66%を占める飲食店向け販売では、そんな市況変化に対応。

「今までチェーン居酒屋中心だったが、これからは個人店向けを強化する。それによって、売上をとりながら粗利も改善したい」(佐藤会長)。

こうした店はシステム化された大手チェーンと異なり「発注忘れ」が多いことに着目。小ロットでこまめに受注できる態勢の整備を進める。「サテライト」と呼ばれる小型の配送拠点を、都内を中心とする60か所で展開。ここを基点に、近隣の店舗に即配するシステムを構築した。今期はさらに10か所に設置する計画。高まる個人飲食店の需要に応える。

今期はオリジナル商品の強化にも取り組む。

「カクヤスはPB比率が3.5%ほどと低い。一般的な小売業は10~15%くらい。まずPBに力を入れ、粗利率を改善する」(同)。

オリジナル商品はK1~K4に分類。「納得品質・価格訴求型」と位置付けるK1ではPB「Kprice」を軸に売上ボリュームを追求。酒屋らしいオリジナル商品のK2、さらに独自性を追求したK3、K4と、各階層がカバーする領域で開発を強化する。

直近では、PBウイスキー「飛鳥山」を昨年11月に発売。品薄が続き値上げが相次ぐウイスキーの課題解決に力を発揮する。やはりPBとして展開するラベルレス天然水も、家庭向けの宅配を中心に売れ行きを伸ばす。

「当社が強みを持つ個人飲食店向けの販売データに、法人向け、家庭用のデータも加えることでブランディングがしやすくなり、商品開発のスピードが上がる」(カクヤス取締役徳村健氏)。

このほど、容器の再利用プラットフォーム「Loop」に参画。宅配だけでなく回収も強みとする同社の2ウェイ型サービスの特徴を生かし、Loopのリユース容器商品の取り扱いで環境課題への取り組みを推進する。

さらに、家庭や飲食店から出る廃食用油の回収・再資源化への取り組みも6月下旬から開始予定。温室効果ガス削減に貢献する考えだ。

リユースプラットフォーム「Loop」に参画
リユースプラットフォーム「Loop」に参画

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