8.2 C
Tokyo
7.4 C
Osaka
2025 / 12 / 12 金曜日
ログイン
English
流通・飲食メイカングループ 年末謝恩会で業績発表 地域を強みに提案強化も

メイカングループ 年末謝恩会で業績発表 地域を強みに提案強化も

メイカングループ(静岡県浜松市、小寺仁康社長)は1日、静岡市内のホテルコンコルドで年末謝恩会を開催、メーカーなど取引関係者約100社が出席した。

小寺社長は開会あいさつで、前期(2023年9月期)業績について「主要取引先2社で帳合を拡大するなどで増収となったが、社会情勢の変化対応や値上げに伴う事務作業増加によって増収減益で着地した」と説明。

今期については「2024年問題を見据えた最適物流の構築に尽力しながら利益の改善に向けて掲げていた施策を継続し、利益率を前期比2.4%引き上げたい」と述べ、「地域に根ざした食文化を守り抜くためCSRからCLRへも軸足を広げ、地域社会への責任を果たしていく。地元商品発掘の要望はさらに増えており、ローカルならではの提案力が当社の強み。さらに選んでいただける卸に進化する」と力強く抱負を述べた。

前期業績は売上高4%増(203.3億円)、経常利益4.2%減(1億2千5百万円)、経常利益率0.61%だった。今期は売上高2.3%増(208億円)、経常利益4%増(1億3千万円)を計画している。

記念講演会では、「最新ニュースから2024年の食品消費を占う」をテーマに、元ローソン・マーケティングアナリスト・流通ジャーナリストの渡辺広明氏が登壇した。講演では、商品開発や新サービスを中心に、食料自給率問題やCVS大手3社の取り組みを詳細に説明。「軽減税率、コロナ環境を経て中食、冷食が伸長した。外食も回復傾向にあり、デリバリーやテイクアウトが定着している。国内では胃袋の争奪戦が急速化しており、日本の流通サービスはグローバル視点が必要だ」と述べた。

第二部では伊藤忠食品の佐藤太一・執行役員東海営業本部副部長が「食に携わるわれわれは『食』を生かすことをしなければならない。小寺社長が発表された経営目標を達成できるよう、われわれも頑張っていく」と呼びかけ、次に小寺仁太郎・中部メイカングループ代表があいさつした。

会はその後昼食会、抽選会が和やかに行われ、味の素の原正樹・静岡営業所所長の中締めで散会した。

関連記事

インタビュー特集

日本酒「獺祭」輸出4割増 「海外トップブランドが強み」桜井社長

清酒「獺祭」の輸出が世界各国で伸びている。前9月期は総売上高213億円(前年比9%増)のうち、輸出実績(未納税含まず)は79億円、実に4割増だった。

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。