カバヤ食品のチョコレートブランド「さくさくぱんだ」は、定番商品の「さくさくぱんだ」本体と期間限定商品(セカンドフレーバー)の2品展開で新規ユーザーを獲得している。
取材に応じた稲垣美智子マーケティング本部カテゴリー戦略室第一グループマネージャーは「チョコレート市場はカカオ豆の高騰が続き各社値上げして販売金額は伸びているものの購入点数がずっと前年割れをしている。このような厳しい市場環境の中、『さくさくぱんだ』も半年前に価格改定を行ったが、期間限定商品で新規ユーザーを取り込み健闘している」と語る。
期間限定商品は、「さくさくぱんだ」の外装が現在のスタンドパウチ型に刷新された2016年から展開し、これを強化したことが新規ユーザーの取り込みに奏功したとみられる。
「そもそも夏にチョコレートの需要が落ち込むことから、そこをカバーしようと夏に特化したフレーバーとし期間限定商品を出したのが始まりだった。2022年には春・夏・秋冬と3品へと拡大した。秋冬ももう少し季節を絞り込んだほうが、より興味を持っていただけるフレーバーが作れるのではないかということで今年初めて定番+春夏秋冬の5品体制とした」と振り返る。
今年は、春に「香り華やぐダージリン」、夏に「さっぱり塩ミルク」、秋に「焼き芋ブリュレ」の期間限定商品を発売。11月に冬限定商品として「まろやかピスタチオラテ」を新発売した。
「さくさくぱんだ」の需要喚起策としては「会話に花がさくさくぱんだ!」と題したキャンペーンを展開。11月14日から24年1月14日までの第1弾、24年1月15日から3月31日まで第2弾でそれぞれ賞品を用意している。
「花がさくの“さく”と『さくさくぱんだ』の“さく”をかけた。ぱんだの顔は全部で70種類あり、集まる機会にこの表情をきっかけに家族や友人、同僚との会話に花が咲いてくれるといいなということで企画した」と説明する。
「さくさくぱんだ」に続くチョコレートの柱商品は「アーモンドチョコレート」となる。「今春に規格の変更を行ったが、キャンペーンが功を奏したのか、影響をあまり受けることなく前年を上回って推移している」と説明する。
キャンペーンは「アーモンドチョコレート」を含めた大袋商品を対象に、抽選で総計1000人に「えらべるPay1000ポイント」をプレゼントする内容を春と秋の年2回のタイミングでそれぞれ4カ月間実施している。