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2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

コーヒー飲料 多様化するラテ 甘くない領域と素材で

缶やペットボトル(PET)のコーヒー飲料で、ミルク入りのラテ系飲料が甘くない領域と素材の両面で多様化している。秋冬に向け、各社から意欲作が発表・発売された。

ブラックコーヒーの構成比が高まるなど健康志向の上昇で飲料の無糖化が進む一方で、栄養の側面とストレス過多な社会で高まるリラックスニーズで求められる糖分・ミルク分を含むラテ系飲料は“大票田”として一定のボリュームを維持していくとの見方が背景にある。コーヒー豆の原料価格が高値基調にあり、ブラックコーヒーでのアプローチが難しくなっていることもラテ系注力の動きを後押ししているとみられる。

甘くない領域では、「クラフトボス」コーヒーシリーズ(サントリー食品インターナショナル)から今年4月に発売開始された「クラフトボス 甘くないイタリアーノ」が好発進となった。これには「甘くない」のネーミングの妙が奏功した。

サントリー食品インターナショナルの野下剛SBFジャパンブランド開発事業部課長は「意外と高い年齢層の方にも飲まれ、世代問わずご支持いただいている。『甘くない』というのが嗜好と健康の2つの意味合いに捉えられ、『甘くない』という1つのカテゴリーができたとみている」と語る。

無糖としなかったこともプラスに作用。「無糖にしてしまうとストイックな印象を与えてしまう。ほのかに甘く、でも、甘すぎないというところがお客様の琴線に触れたのだと思う」との見方を示す。これまでショップではラテを飲んでいたものの、市販のラテは甘すぎると感じていたユーザーからも、ほどよい甘さが人気となった。

この好調を受け、「クラフトボス」コーヒーシリーズの「ブラック」「ラテ」に続く第3の柱候補として、アピールにもより力を入れていく。

「ファイア ワンデイ」シリーズ(キリンビバレッジ)では、カフェラテに微糖という健康軸を提案した「ラテ微糖」が1-8月に1割増を記録。4月に新発売した「砂糖不使用ラテ」は新規ユーザーを獲得している。

キリンビバレッジの諸橋桜子マーケティング部ブランド担当アシスタントブランドマネージャーは「甘くないラテが、ブラック、ラテに続く第3のサブカテゴリーに定着する可能性がある」と期待を寄せる。

「タリーズコーヒーバリスタズ」シリーズ(伊藤園)の「バリスタズ無糖ラテ」は前期(4月期)30%増を記録し、今期も好調を維持。旗艦商品「バリスタズブラック」に次ぐ、第2の柱となっている。

「ジョージア」(コカ・コーラシステム)は9月4日に「ジョージア THE ゼロ」を刷新。「ジョージア THE ラテ」により近づけて、ラテ感にベンチマークを置いて進化させた。

日本コカ・コーラの新田祐一郎マーケティング本部コーヒー事業部シニアブランドマネジャーは「よりラテ感を感じられる味わい・ミルクとコーヒーのバランスの良い味わいにするため、甘みとフレーバーの配合を試行錯誤の上、最適なものに進化させた。なお、製法に変更はなく従来通りミルクゼロブースト技術を活用している」と胸を張る。

この秋冬に向けて素材の面で新たな動きをみせたのは「クラフトボス」コーヒーシリーズ。

9月19日に新発売した「ソイラテ」は、既存品の「クラフトボス コーヒーニューニュー」が乳原料に植物性素材を加えてチルドカップなどと遜色ない乳飲料並みのミルク感をペットボトルで実現しているのに対し、ソイミルク(豆乳)を前面に押し出している。

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