「メルシャン・ワインズ」から新たにスパークリング オーガニックの缶も 家庭の飲用シーン開拓

日本の消費者の味覚に合うワインを、世界の優れた生産者とともに共創する「メルシャン・ワインズ」。昨春のブランド立ち上げ以来初のスパークリングワイン3品をこのほど発売。日常の中の非日常感やプチ贅沢を求めるニーズに応え、家庭での飲用機会拡大を目指す。

19年2月の日欧EPA発効に伴う関税撤廃を機に、欧州産スパークリングワインの輸入量は増加。昨年は外出制限の緩和から飲食店の需要回復が進んだこともあり、輸入数量は10年前の1.5倍と過去最大を記録した。

「コロナ下では、非日常感、友人・知人との時間を求める気持ちが高まった。メリハリ消費が増えるなかで、気に入ったものには対価を払いプチ贅沢をする傾向も強まっている。これを踏まえ、非日常感や贅沢な気分を楽しむスパークリングワインの飲用機会が増えると期待。新たな提案を行う」。8月21日の発表会で、メルシャン・ブランドグループの須永和子氏が説明した。

スパークリングの最大輸出国であるイタリア産の「カンティアーモ・スプマンテ」(ブリュット/ロゼ、各750㎖瓶)は、伊ヴェネト州に生産者組合として4千haのブドウ畑を所有するカーサ・ヴィニコーラ・ボスコ・マレラ社と開発。8月29日に発売する。

日本の消費者の嗜好に合わせ、きめ細やかな泡、飲みやすく食事に合う味わい、華やかな香りと果実味、フレッシュさを実現した。瓶内で二次発酵させるシャンパーニュなどとは異なり、スプマンテはタンク内での二次発酵。そのときに使う酵母を厳選し、よりよい香りを実現した。またフレッシュさを楽しむワインであることから、船積み時には酸味が際立った状態で出荷し、日本到着時に飲み頃になるよう工夫している。

「メルシャン・ワインズ サニーサイド オーガニック スパークリング 缶」 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
「メルシャン・ワインズ サニーサイド オーガニック スパークリング 缶」

フルボトルのスパークリングは、特別な場面で誰かと飲むお酒。「華やかさを演出したい、」「失敗したくないので購入時に安心感がほしい」「自分だけでなく相手にとっておいしいものを」といった期待に応えることで、新たなブランドにもチャンスがあるとみる。

また持続可能なワインづくりを追求するオーガニックシリーズ「メルシャン・ワインズ サニーサイド オーガニック」からは、手軽な一人飲み向けに「スパークリング 缶」(白・280㎖缶)が登場。8月1日に発売した。

スペインのワイナリー「ペニンシュラ」と共創した、優しい味わいのオーガニックワイン。環境配慮へリサイクル率の高いアルミ缶を採用。飲みきりサイズでリキャップも可能なボトル缶のため、気軽に開けられるのが特徴だ。一人時間を贅沢に過ごせるスパークリングワインとして、新たなシーンを提供する。