6.2 C
Tokyo
5.9 C
Osaka
2025 / 12 / 12 金曜日
ログイン
English
飲料系酒類「記憶力」着目のノンアル 機能系商品に新機軸 将来見据えた健康意識に サントリー

「記憶力」着目のノンアル 機能系商品に新機軸 将来見据えた健康意識に サントリー

度数0.00%のノンアル飲料に新機軸の登場だ。サントリーは、日本初の「記憶力」に着目したビールテイスト飲料「あしたを想うオールフリー」を発売する。

内臓脂肪を減らす「からだを想うオールフリー」(19年発売)に続く、機能性表示食品第2弾。記憶力を高めるのに役立つGABAを、1本350㎖当たり100㎎含有している(記憶力=加齢に伴い低下する認知機能の一部/言葉や見たものを思い出す力)。

「コロナ禍を経て、世の中は大きく変わった。目の前の健康課題だけでなく、よりよい生活のために健康を重視するという、将来を見据えた健康意識が高まっている。それを後押しする商品の提案でノンアル飲料を拡大したい」(同社ビールカンパニーブランド戦略部長・梅原武士氏)。

近年はレモンサワーテイストやハイボールテイストなどにも広がりをみせるノンアル飲料だが、消費者にとってノンアルとの最初の接点となることが多いビールテイストの需要創造で市場全体の活性化を目指す。

なかでも市場を牽引するのが高機能系商品だ。開発にあたり新しい機能価値の方向性を検討。体脂肪や体重など数値化できる健康課題とは別に、数値化が難しい将来への不安・悩みとして「記憶力」に関心を持つユーザーが多いことが同社の調査で分かった。「人の名前が思い出せない、何をしようとしたか忘れるといった悩みを、40代以上では7割が感じている」(梅原氏)という。

同種の製品ではこれまでにない方向性だが、記憶力の悩みは内臓脂肪や体脂肪と同等のボリュームがありながら見込まれるユーザーの重複は少ない。新たなノンアル高機能系として十分なボリュームと市場拡大のポテンシャルがあるとみる。

「ノンアルコール=アルコール0.00%のお酒」と定義する同社では、酒を飲む人も飲まない人も一緒に楽しめる文化の創造を目指してラインアップを強化。最需要期へ向け、新たなビールテイスト高機能系「あしたを想うオールフリー」を6月20日に発売するのに続き、「のんある晩酌 ハイボール ノンアルコール」を27日に発売。「ノンアルでワインの休日(夏のロゼ辛口)」も7月18日から期間限定発売する。

関連記事

インタビュー特集

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。