五大物産が商談会 「夏を乗りきる内食」テーマに

五大物産は5月17日、大阪市中央卸売市場で「夏季定期商談会」を開いた。一昨年以降、感染対策として予約制で開いていたが、今回はコロナ前と同じ形で開催。メーカー70社が出展し、得意先60社・約100人が訪れた。

朝礼のあいさつに立った山下治男社長は「コロナ禍で忘れかけていた面と向かっての商談で、大阪ならではの『もう少しまけてえなあ』といったやり取りを思い出し、積極的に参加してもらいたい」と呼びかけた。

推奨コーナーでは今回のメーンテーマ「夏を乗りきる内食」に沿って、多国籍料理、有名店コラボ、特選カレーなど様々な企画に合わせた商品を展開。平林政宏常務は「競合店にはないものなので『アッパーな価格でも売れますよ』という提案ができる」と強調する。

山下治男社長(五大物産) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
山下治男社長(五大物産)

メーカーの小間では定番商品ではなく特売ができる商品を中心にアピール。「見せる商品よりも、売るべき商品を並べて拡売につなげたい」(平林常務)という狙いがある。今商談会での売上高(6、7月)は、前年比106.2%の10億5千万円を計画する。

山下社長は前期の概況と今期の目標について次の通り語った。

「新業態の顧客も増加」

51期(23年3月期)の売上高は前年比100.3%の61億9千6百万円。目標に対しては98.4%で届かなかった。売上利益は99.9%の7億3千9百万円。営業所別の売上前年比と構成比は本社営業が99.7%(構成比81%)、中央支店の食品105.1%(8%)、同業務用96.8%(5%)、奈良支店104.9%(6%)。

今期は売上高63億5千万円が目標。コロナ禍前の48期売上高は62億9千5百万円だった。それ以降、得意先の廃業などがあったが本社営業は新しい販売先の開拓でカバーできている。中央支店は飲食店が多く48期対比では85%だが、飲食以外の新たな販売先開拓を進めている。奈良支店は48期の売上を超えており、卸向けの扱いが増えてきた。旅行者も戻ってきており期待している。

ECや景品販売など新たな業態の顧客も増えている。メーカーは市販用以外に様々な分野の商品を持っているので、五大に話せば販路があるかもと声をかけてほしい。