――一般消費者向けの活動について教えてください。
中村 5年ほど前から阪神タイガースの試合中継にてラジオCMが始まり、現在はTVCMも放映。甲子園球場や2軍の新球場(日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎)には看板を出している。
SNSでは「カンピーキッチン」の発信、食品メーカーとタイアップしたイベント活動に力を入れている。イベントはSNSで募集し毎回定員の10~20倍の応募がある。
23年にはブランドキャラクターのカンピーちゃんをリニューアルした。SNSの映像や今回の70周年のロゴなどは社内で企画している。これらは社員の経験として積み上がり、内容もレベルアップしていると感じる。
また、今年の70周年キャンペーンはお客様の好感度が高く、結果的にキャンペーン対象商品の売上が前年比20%程度伸び、ブランド全体の底上げが進んだ。
――輸入品の取り組みは。
中村 1978年にイタリアのパスタ「ペズロ」の輸入を始めたのが最初で、当時は外食にもチャレンジし、ペズロの屋号で飲食店を数店舗展開していた。
現在は「カンピー」と同じ位置付けとして、自社の輸入商品を「プロッシモ」のブランドに集約。さらに、海外の有名ブランドやその国・地域でナンバー1ブランドの商品にこだわり、トマト加工品の「ムッティ」やオリーブオイルの「ベルトーリ」を扱っている。
――最近は小売業が独自商品を求める動きが強まっています。
中村 22年に商品開発部を新設し、開発した商品の点数もそれなりのボリュームになってきた。 自社ブランド商品を開発する中で、消費者と小売業のニーズを把握する力が養われ、商品開発力と提案力のレベルも高まってきたと思う。
得意先さまからこういう商品が欲しいと要望された時、ロットはどれくらいで、どこのメーカーに委託すればよいか、そういう判断がスピーディーにできるようになった。
――サステナビリティの基本方針の中で、4つのマテリアリティ(重点課題)解決を目指しています。その中の一つ「資源循環」については自社商品とも関連していますが、どのように取り組んでいますか。
中村 規格外の原料を使った「国産丸みかん」「国産まるごと椎茸」など、アップサイクル商品の開発に力を入れている。ブランドを集約したことにより商品開発の土台がしっかりと形成され、こうした新しい切り口での開発にもスピーディーに取り組むことができている。
コープこうべさまと開発した「兵庫県産あまクイーンいちごジャム」は現場の声から生まれた商品だが、サステナビリティに取り組む中で社員の感度が高まってきたことが開発の背景にある。
――自社商品について今後の展望は。
中村 最終的な目標は、プライベートブランドである「カンピー」の知名度が高まり、さらに多くの消費者にご愛顧いただき、得意先さまにも満足度を高めていただくことだと考える。
