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老舗漬物店の挑戦 体験で「守口漬」の知名度アップへ 大和屋守口漬総本家

 名古屋市栄に漬物店を構える大和屋守口漬総本家(青木茂夫社長)は、主力の「守口漬」の消費が減少している中、国内外で「守口漬」の知名度を上げていくため、新しい体験イベントを企画するなど挑戦を続けている。

 1871年(明治4年)創業の老舗が作る伝統の「守口漬」は、愛知県北部の扶桑町周辺の木曽川流域で栽培されている伝統野菜の守口大根を原料に、2年の歳月をかけて作られる。2度の塩漬け、酒粕とみりん粕を配合した漬け粕で2度漬け込み、さらに味を調えるための仕上げ漬。5回にわたる漬け込みの工程は創業から変わることなく継承されている。

 中区栄の「本店」「サカエチカ店」と名古屋駅の「エスカ店」をはじめ、百貨店内の売店などで店舗を展開。守口漬をはじめ奈良漬などの漬物製品を販売する。また系列店の鈴波は、栄や名古屋駅のほか、「東京ミッドタウン六本木店」「東京ミッドタウン日比谷店」なども展開し、伝統技術を応用した「魚介みりん粕漬」などを販売。いずれも地元で定番の人気ブランドとして土産用や贈答用としても広く活用されている。ただコロナ以降、出張や観光が戻り切っておらず土産・贈答の需要が減少。中元、歳暮も振るわず苦戦を強いられている。

 一方、伝統野菜の「守口大根」は、全盛期100軒近くあった農家が、高齢化や後継者不足で現在の契約農家は8軒。守口漬の消費が減っていることも要因の一つ。

 需要回復に向けての取り組みでは、愛知県で今年9月から10月にかけて開催されるアジア競技大会、アジアパラ競技大会に合わせて、外国人観光客を対象としたインバウンド向けの「守口漬仕上げ漬体験と発酵グルメ体験」を企画。愛知の醸造文化について説明を受けながら、仕上げ漬を体験、最後には「鈴波 栄 森の地下街店」で使用できる食事券をプレゼントし、発酵食の定食を楽しんでもらう。

 さらに、魚介みりん粕漬の定食などを提供している中区栄の鈴波本店では、近年の気温上昇を受け、酒粕を使ったソフトクリームを新しく開発し提供していく。

 今後も伝統の守口漬の製法を守りながら、ニーズを捉えた新商品の開発に取り組むことで愛知伝統の漬物文化を広めていく。

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