中計「WELLNEO VISION 2027」3年目
ウェルネオシュガーは、中期経営計画「WELLNEO VISION 2027」(2025年3月期~2028年3月期)の3年目を迎え、SugarセグメントとFood&Wellnessセグメントの両輪で事業の強化・拡大を進めている。
5月27日の決算説明会で山本貢司社長は「Sugarの基盤強化は着実に進み、この2年間で約12億円(営業利益)のシナジーを実現した。中計目標である15億円に向け、全国5工場の最適化により生産・物流・調達・販売など、さらなるシナジーを追求する」と語った。
一方、Food&Wellnessの成長ドライバーと位置付けるフードサイエンス事業の収益化が遅れている。中計最終年度の同セグメント営業利益目標も24億円から15億円に下方修正された。しかし「大型設備投資による減価償却費負担が大きく利益貢献できていないが、利益を稼ぐ仕組みの構築は着実に進んでいる」と手応えを感じているようだ。
フードサイエンス事業の拡大戦略において、今年10月に予定する連結子会社・東洋精糖との合併がカギとなる。合併と同時に、現在のネオ機能性素材部を4部1室からなる「機能性素材本部」に格上げ。「グループの知見を効果的に結集できる組織体制とし、研究開発から事業戦略、市場投入までを一貫して推進する」としている。
「糖由来素材」「糖移転技術」をフードサイエンス事業のコア領域に位置付け。東洋精糖のルチンやへスペルジン、ウェルネオシュガーのオリゴ糖やCI(サイクロデキストラン)など食品添加物・機能性食品素材として事業拡大を図る考えだ。
機能性素材の製造拠点の整備も進めている。2025年4月、美浜バイオプラントでガラクトオリゴ糖の生産を開始したほか、2026年4月からはCIの生産を沖縄ラボから美浜バイオプラントへ移管。生産能力を約10倍に高めている。
東洋精糖はルチンやへスペルジンの新工場を千葉県佐倉市に建設中で、2027年4月の稼働開始を予定している。生産能力は現千葉工場比で約2~3倍に拡張するという。また、東洋精糖の研究開発組織を美浜バイオプラントに移管。「研究開発の効率化と生産現場との連携強化を目的としている」。
本紙既報(5月11日)の通り、オーラルケア素材のCIは消費者庁への機能性表示食品の届出(歯垢の形成を抑制する効果)が受理された。グミ、キャンディ、タブレットなど菓子メーカーからの採用が期待されるほか、今後、医薬部外品添加剤として承認されれば、薬用歯磨き粉や洗口剤など積極的な販売活動も可能となろう。
山本社長は「弊社グループは甘味料としての砂糖にとどまらず、糖由来機能性素材や糖転移技術といった新たな領域へと事業を拡大してきた。日本を『糖』を起点とする機能性素材・技術の先進国にすること。それが本中計においてフードサイエンス事業が目指すべき姿だ」と強調した。



