日本気象協会 biz tenki
加工食品菓子米菓、原料米高騰の爪痕深く...

米菓、原料米高騰の爪痕深く コメ下落傾向も高値掴み抱え「予想しがたい事態が発生する」 全国米菓工業組合・星野理事長が懸念

 コメ下落傾向も米菓業界にはこれまでの原料米高騰の爪痕が残る。

 5月20日、全国米菓工業組合第65回通常総代会で現職に再任された星野一郎理事長(越後製菓会長)は、国産米を使用する多くの米菓メーカーが高値掴みの原料米を在庫に抱えていることに触れた上で「今後いかんとも予想しがたい事態が発生すると思っている」と懸念する。

星野一郎理事長
星野一郎理事長

 懸念材料の一端に、今後の原料米価格の動向とそれに伴う商品価格や販促施策などの対応、生産者の就農意欲の減退を挙げる。

 「何が起こるかわからないが、皆さんのお力で組合を盛り立てていきながら邁進していきたい」と呼びかける。

 全国米菓工業組合によると、昨年は特定米穀が大幅に減少したことに加えて、主食用コメ供給不足による価格高騰が米菓原料にも影響を与えた。
 国産もち米は主食用うるち米への作付け転換による減産も生じた。

 その上、エネルギー費・資材費・物流費・人件費などのコスト増も重なったことから、各メーカーとも価格改定や規格変更、もち米商品からうるち米商品への販売構成の変化、もち米商品の終売を余儀なくされた。

 これらの影響により、米菓の2025年生産数量は前年比0.6%減の約22万トンとなった。
 このうち、もち米を使用するあられは1.2%減の8万9000トン、うるち米を使用するせんべいは0.2%減の13万1000トンとそれぞれ減少した。

 一方、米菓の2025生産金額は、各社の価格改定効果により1.3%増の3147億円を記録。内訳はあられが0.8%増の1450億円、せんべいが1.7%増の1698億円となった。

関連記事

インタビュー特集

ごま・きな粉の真誠 冨田博之社長 新領域への挑戦果敢に 「おつまみ」で新たな売場開拓

ごま・きな粉の真誠(愛知県北名古屋市)の25年12月期連結売上高は104億6100万円となった。前年をやや割り込んだものの、価格改定や相場変動で一部原料ごまの価格が軟化したことなどから粗利が改善、営業増益とした。

生産現場が潤う農業を 安定供給と安定価格実現 アムハイドロ・パシフィック ポール・マイルズ社長

気候変動や耕作地の減少、後継者不足など農業が抱える課題は多い。農作物を扱う流通・小売業にとっても、天候に左右されやすい不安定な供給量とそれに合わせた価格の変動など、問題点はいくつも挙げられる。

“お米の新たな発酵食品” 代替肉CoMeat®需要創出に挑む 跡部季子取締役

プロテインクライシスが叫ばれる昨今、キノコなど糸状菌から作られる代替肉(マイコプロテイン)が注目を集めている。2021年設立のアグロルーデンス(佐賀清崇社長)は、お米と麹で作った新たな発酵食品CoMeat®を展開。

Mizkan フルーティス刷新(後編) 「新・果実体験」を提供 リフレッシュしたい時に

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。家庭用では業務用で人気の「シャインマスカット」「あまおう」「白桃」を、家庭用・業務用の双方で「ざくろ」を新発売した。