ファミリーマート スイーツ戦略強化で売上伸長 手軽からご褒美まで幅広層を獲得

ファミリーマートが昨年から進めるスイーツ強化策が成果を上げている。アイスや菓子パン、フラッペなどを横断して「スイーツ」と再定義し、話題性のある企画を次々投入。手軽な日常需要からご褒美需要まで幅広く掘り起こし、「コンビニスイーツといえばファミマ」の想起No.1獲得を目指す。

成長の中心にあるのが横断的な商品展開だ。アイスやフラッペ、菓子パン、甘い酒まで幅広くスイーツと捉え、企画の連続投入で話題を創出。これまで「いちご狩り」「ファミリ~にゃ~ト」「チーズスイーツだらけ!」「ソルティスイーツ」などの新企画により、スイーツカテゴリの併売率は米飯カテゴリの3~5倍に達した。

商品をPRする山岡美奈子部長
商品をPRする山岡美奈子部長

なかでも人気を博したのが「ファミマがチョコだらけ!」企画で、代表商品「濃厚ショコラロール」は想定を上回る売れ行きで定番化し、24年10月~25年9月累計で725万個を突破した。施策2年目の今年は、「ひとくちで3度のしあわせ」をテーマに、1つで複数の食感を楽しめる全11種類のチョコスイーツを展開する。

商品本部スイーツ部の山岡美奈子部長は「“どんなときもあなたをもっとご機嫌にしてくれるスイーツがファミマなら見つかる”をテーマに、より独自性のある商品を強化し、コンビニスイーツで最初に思い浮かべてもらえる存在を目指す」と語る。

今回、滑らかなチョコソースを加え一層贅沢感を高めた「濃厚ショコラロール」(税込320円)をはじめ、ガトーショコラにガナッシュやムースを重ねた「濃厚ショコラドームケーキ」(税込395円)、「クリスピーチョコサンド」(税込298円)など、100円台の菓子やパンから“自分ご褒美”スイーツまで幅広い価格・ラインアップとした。

「ファミマがチョコだらけ!」商品一例
「ファミマがチョコだらけ!」商品一例

原料高騰については「原材料メーカーとの連携や配合の工夫で価格への影響は極力抑えている」と説明。販促では、対象スイーツ購入時の30円引きレシートクーポンに加え、LINEやSmartNewsでのクーポン配信、公式Xでのグッズキャンペーンも実施する。