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飲料系飲料サクラ食品工業 藤原拓社長 紙容器の水が好調 環境志向とインバウンド需要獲得へ 品質レベル向上も

サクラ食品工業 藤原拓社長 紙容器の水が好調 環境志向とインバウンド需要獲得へ 品質レベル向上も

サクラ食品工業(本社・大阪府吹田市)は紙容器入りのミネラルウォーター、「京乃水(きょうのみず)」シリーズの4本セットを発売した。一昨年の「清流咲良之舞」に続き、昨年は「清流咲良納涼図」「清流咲良秋風」「清流咲良酉のまち」を季節ごとに投入。春夏秋冬が揃ったことから4本を詰め合わせ、主に土産物として販売する。アセプティック(無菌包装)紙容器の商品を製造することで、「より高い品質レベルを誇る会社になる」と藤原拓社長は力を込める。

  ◇  ◇

――紙容器のミネラルウォーターを商品化した経緯を教えてください。

藤原拓社長
藤原拓社長

藤原 2020年に竜王工場(滋賀県竜王町)を新設し移転する際、コーヒーシュガーの事業から撤退した。会社として夢を持ち続けるために、既存のポーションとゼリー以外に何か新しい事業に取り組みたいと考えていた。ちょうど、資本関係にあるニュートリー社から、テトラパックを使った事業を提案された。

当社でも自社商品を開発することとなり、ミネラルウォーターの市場を調査した。水の市場自体はレッドオーシャンだが、紙パックには環境の面からまだ大きな可能性があるのではないかと考えた。

すでにG7広島サミットと大阪・関西万博の開催が決まっており、コロナが明ければ再びインバウンドも増えると想定された。日本に比べ海外の方が環境問題への意識が高いという実感もあり、環境とインバウンドに特化した商品作りを目指した。
 
――パッケージに浮世絵を描いたのも、そのためですか。

藤原 水は京都・伏見のものを使っており、パッケージにも日本らしい価値を付けたいと考えた。この商品を通し、日本の文化を世界に発信したいという思いがある。絵師の石川真澄さんにお願いしたところ、商品パッケージを描くのは初めてと言われたが、われわれの思いに共感し引き受けてもらえた。

春夏秋冬4つのイラストには、それぞれ花鳥風月と縁起物、当社のロゴ「SKR」の隠し文字が入っている。
 
――販売から2年が経ち、これまでの手応えは。

藤原 市販用の市場では、その付加価値を理解してもらうのがとても難しいと感じている。

現在は外国人観光客の多いホテルや空港、港などの土産物店に力を入れている。われわれは、これを“製品”ではなく“作品”と考えている。外国人の方が飲んだら、ぜひ作品として自国に持ち帰ってもらいたい。

実際、導入されたホテルでは持って帰る人が多く、ペットボトルの時に比べゴミが減り部屋の清掃が助かっているという。

G7サミットでは、会談するウクライナ・ゼレンスキー大統領の前にこの水が置いてある写真がニュースで使われ、注目された。今回の万博でも、会場内のコンビニ店舗で大陳されており、さらに多くの人の目に留まると期待している。

この水はアセプティック、つまり無菌包装で作られる。無菌の状態で充填するので、オペレーションにも非常に高いレベルが求められる。その感覚を身につけた人たちが、ポーションやゼリーといった既存のラインに入ることで、より高い品質レベルを誇れる会社になる。そのことを非常に重要視している。

現在、アセプティック紙容器はOEMを含めて、年間製造数の増加に最注力している。
 
――既存商品の動向は。

藤原 ポーション事業が好調を維持している。90%以上がOEMで、主にコーヒーと鍋用調味料を製造する。30年近くこの事業に携わっているが、これまで景気が不安定な時は節約しようと外でコーヒーなどを飲むのを控える傾向があり、家で飲めて買い得感のある濃縮タイプのポーションが伸びた。現在もいろいろな意味で、同じような状況にあると感じる。

環境面での寄与も大きい。例えば5倍濃縮のポーションを使えば、その分、物流面でCO2削減のメリットもある。環境と景況感から注目される商品だと考えている。

顧客要求に対応するため1月に大型投資を実施した。生産能力の拡大と生産性向上を重視した今回の投資により、様々な改善に取り組みたい。

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