アルミ付き紙パック回収を強化 万博フックに関西で機運盛り上げ 日本テトラパック

日本テトラパックは、大阪・関西万博の開催を契機に関西エリアでのアルミ付き紙容器の回収を強化する。

事業方針説明会に登壇したニルス・ホウゴー社長は「日本テトラパックは循環型社会の構築に向けて取り組んでいる。大阪・関西万博では、北欧パビリオンのプラチナスポンサーに就任した。万博では、持続可能性に対する当社のイノベーションに基づく取り組みについて紹介する」と語る。

アルミ付き紙容器の店頭強化策としては、イオンリテール近畿カンパニー、テラサイクルジャパンと連携し、アルミ付き紙容器のリサイクルに参加すると大阪・関西万博の入場チケットが毎月10人に当たるプレゼントキャンペーンを2月1日から4月30日まで実施している。

キャンペーン対象店舗は、関西エリアのイオン・イオンスタイル83店舗。対象店舗には専用の回収箱が設置される。メーカーや購入場所を問わず、アルミ付き紙容器を回収する。

 ニルス・ホウゴー社長
ニルス・ホウゴー社長

参加者は、回収箱に記載の二次元コードから登録ページにアクセスし、アルミ付き紙容器のバーコードを登録して回収箱に投函する。回収箱への投函量が多い応募者に、チケットがプレゼントされるという仕組みになっている。

日本テトラパックの大森悠子サステナビリティディレクターは「現在、特に関西エリアを中心にアルミ付き紙容器の回収拠点を拡大している。2024年には、433の回収拠点を新たに設けることができた。今年も同程度のスピード感で回収拠点の拡大を目標にしている」と述べる。

関西エリアに注力する理由は、アルミ付き紙パックの回収ルート確立がある。

関東エリアでは、回収したアルミ付き紙容器を静岡県の複数の再生紙メーカーの工場に運ぶという回収ルートを構築できていたが、関西エリアでは回収ルートが構築できていなかったという。

大森氏は「関東エリアでは、ここ5年から10年にかけて回収ルートを構築し、首都圏のスーパーを中心にすでに1000から1500の回収拠点がある。関西エリアでは回収拠点が少なかったことから、アルミ付き紙容器がリサイクルできると知らず、可燃ごみとして捨ててしまっている方もいる。今年は単に拠点を増やすだけではなく、店頭POPの掲示など啓発活動にも力を入れる」と意欲を示す。

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