トップニュース冷凍麺 焼そば3割増の急成長 新商品・CMで認知高まる

冷凍麺 焼そば3割増の急成長 新商品・CMで認知高まる

家庭用冷凍食品で汁なし麺の販売が好調だ。とくに焼そばカテゴリーは業界推計で約130%(23年度)と急拡大している。

昨秋にニチレイフーズの新商品「香ばし麺の五目あんかけ焼そば」がヒットし、マルハニチロの定番商品「新中華街 五目あんかけ焼そば」も伸長した。両社ともテレビCMなどプロモーションの後押しで店頭露出を広げており、「相乗効果で生活者の商品認知度が高まった」(メーカー開発担当)との見方が多い。

23年度の家庭用冷凍麺市場は業界推計で約110%(金額ベース)。数量ベースで前年並みをキープし、価格改定分が上乗せした。その中でも焼そば類が約130%、中華タイプの汁なし麺(まぜそばなど)が約120%と伸びが顕著だった。レンジ調理の簡便性に加え、本格的なおいしさでありながら1食198~328円程度の手頃な価格も支持されている要因だ。

ニチレイフーズの「香ばし麺の五目あんかけ焼そば」は、発売翌月の23年10月に月間100万食を達成するヒットを飛ばし、直近も好調な売れ行き。

新製法でこんがり焼いた自家製のもちもち麺に、圧倒的な具材感とたっぷりのあんを合わせた。トレイ入りでお皿いらずの簡単性もポイント。今田美桜さんを起用したテレビCMを中心に、プロモーションと連動した店頭露出を強化している。

同社広報部は「新たな主力品に育成することを目指す。(コロナ禍が収束したため)店頭試食などを通して商品の価値(=おいしさ)を直接伝えていくことも検討したい」。

マルハニチロは、ロングセラーの「新中華街 五目あんかけ焼そば」が絶好調だ。プロモーションに俳優・横浜流星さんを起用し、22年秋から同品初のテレビCMを放映した効果が大きい。両面焼きによる香ばしい麺と、具だくさんのとろみあんかけがよく絡む。

23年度もCMやキャンペーンを積極的に展開し、売上は二ケタ増と続伸した。姉妹品の「海鮮あんかけ焼そば」「牛肉オイスターソース焼そば」も好評。

今春夏シーズンに向け、同社は「『新中華街』の主力メニューを強固な看板商品に育成し、売場でも訴求していく」との方針。横浜流星さんを継続起用し、「新中華街 五目あんかけ焼そば」「同 横浜あんかけラーメン」の新テレビCMを放映予定。

中華タイプの汁なし麺は、日清食品冷凍が市場平均を上回る伸びで牽引した。特に好調だったのは発売10周年を迎えた「冷凍 日清中華 汁なし担々麺 大盛り」だ。23年12月中旬から髭男爵が出演するテレビCMを中心にプロモーションを展開。その反響は大きく大幅増ペースとなった。

直近は「冷凍 日清まぜ麺亭」シリーズが拡大。こちらも新たにテレビCM(出演=バイク川﨑バイクさん)を放映した効果が顕著で、メーンフレーバーの「台湾まぜそば」を中心に絶好の売れ行きをみせている。

同社は「汁なし麺への期待は大きい。冷凍の個食パスタがそうであったように、レンジ調理の簡便性とおいしさが認知されれば市場はまだまだ拡大できる」と展望している。

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